ニュース 社会 作成日:2019年4月30日_記事番号:T00083273
地元住民や観光客の足として昨年末に新北市淡水区に開通した淡海軽軌鉄道(ライトレール、LRT)緑山線は、当初は休日になると大勢の利用者が詰め掛け、乗車までに1~2時間行列に並ぶほどのにぎわいを見せた。しかし開通からまだ約4カ月しかたっていないにもかかわらず、「クーラーから水漏れしている」「座席シートが破れている」など、細かいトラブルが相次いでいる。
「国車国造」のLRTが乗客の信頼を得られるかは、当局の管理体制にかかっている(29日=中央社)
淡海LRTは中国鋼鉄(CSC)を中心とする連合体が土木工程を請け負い、ドイツ・フォイト社の技術支援を受けた台湾車輌が車両の製造を担った、台湾初の「国車国造(台湾業者が車両生産、軌道建設)」のライトレールだ。
しかし、ある車両で天井のクーラーから水漏れが起き、座席がぬれた他、乗客が滑って転倒する危険があると指摘された。これについて新北市捷運工程局の李政安局長は、クーラーのパイプ出口使用されている金属が結露したことが原因と説明。断熱素材で金属部分を覆うことで水漏れを防ぐ方針で、5月中に作業を完了する予定だ。
座席シートは、座り心地を考慮して人工皮革製を採用したが、傘や鍵といった先の尖(とが)ったものが当たり、破れてしまうケースがあった。破損箇所を速やかに修理し、将来は台北都市交通システム(MRT)と同じ強化プラスチック製への交換を検討してく。
この他、雨の日はプラットホームに雨水が吹き込み、乗客は傘を差して電車を待つ必要がある、雨水にぬれて電光掲示板が故障しているなの問題点が指摘され、捷運工程局は対応に追われている。
今年1月には、車両内のクーラー故障によって運転席の温度が上昇、運転士が体調不良に陥ったこともあった。運転士から連絡を受けた運転指令所が直ちに乗客を降ろし、回送するよう指示したことで乗客の安全に問題は生じなかった。
トラブルはいずれも小さなものばかりで、運行に支障が生じるようなものは起きていない。新北市捷運工程局には「被害」を初期不良程度で収めて、改善を図っていってほしいものだ。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722