アップル製品の動向分析で定評がある、中国・天風国際証券（ＴＦインターナショナル・セキュリティーズ）の郭明錤アナリストは９日発表したレポートで、ディスプレイ指紋認証機能を搭載したスマートフォンの今年の出荷台数は２億8,000万台と、前年の約10倍に増加すると予測した。10日付蘋果日報などが報じた。
うち光学式のディスプレイ埋め込み型指紋認証技術を搭載したスマホが２億3,000万～２億4,000万台を占める見込みだ。聯発科技（メディアテック）が出資する中国の指紋認証ＩＣ最大手、深圳市匯頂科技（GOODiX）や、同分野にレンズを供給する新鉅科技（ニューマックス・テクノロジー）が恩恵を受ける見通しだ。
匯頂科技は光学式のディスプレイ埋め込み型指紋認証ＩＣの市場シェアの70～80％を占めている。新鉅科技は同分野のレンズ市場をほぼ独占している。
ディスプレイ指紋認証技術には光学式と超音波式が存在するが、郭アナリストは光学式の方がコスト競争力に優れていると指摘。超音波式技術を搭載したスマホの今年の出荷台数は4,000万～5,000万台と予測した。
