ニュース 社会 作成日:2019年5月14日_記事番号:T00083511
違法に捕獲、販売されたり、密輸入された野生動物の収容センター「屏東保育類野生動物収容中心」はこのほど、市民が毎月定額の寄付を行い、動物の「里親」となるプロジェクトを始動した。
異種交配ながら9歳を迎えたライガーの「阿彪」(フェイスブックより)
屏東保育類野生動物収容中心は1992年設立、国立屏東科技大学が運営している。現在、絶滅危惧種を中心に100種以上、1,500個体の動物が収容されており、個体数としては高雄市立動物園を上回る。ただ、教育を目的とする動物園とは異なり、違法に捕獲された動物の「終の住み処(ついのすみか)」だ。
同施設は当初、運営に必要な年間3,000万~4,000万台湾元(約1億600万~1億4,100万円)の大部分を政府の補助金に頼っていたが、収容する動物の数が大幅に増えたにもかかわらず、補助金は約2,000万元に減額された。そこで、飼育の質を維持する目的で「里親プロジェクト」を始めた。
同プロジェクトで「里親」となった市民は、動物を自宅に連れて帰るわけではない。毎月200~1,000元の「養育費」を寄付し、金額に応じて▽感謝カード贈呈▽「里子」動物の報告▽施設の無料見学──などの特典が受けられるという内容だ。
施設は市民に興味を持ってもらおうと、13頭の動物を「大使」に任命し、個々の動物のエピソードを紹介している。
うちライオンの雄とベンガルトラの雌から生まれたライガー(雄のライオンと雌の虎の雑種)の「阿彪」は、ライガーの繁殖を行っていたある観光農場から保護された。異種交配による遺伝的欠陥が原因で脊椎が変形し、左側の後ろ足を曲げることができない。こうした生い立ちが紹介された後、多くの市民が里親に名乗りを上げたという。
この他、麻薬犯罪者に飼われ、虐待を受けていたオランウータンの「阿吉」、数十年も狭いおりの中に閉じ込められていたマレーグマの「小黒」など、それぞれの動物の来歴や健康状態、性格を紹介し、里親の支援を待っている。
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