サーバー筐体（きょうたい）メーカーの富驊企業（ロイヤルティー・ファウンダー・エンタープライズ、ＬＦＥ）は、プラスチック射出成形の台翰精密科技（ＴＨＰＴ）の株式の41.16％を、６億9,100万台湾元（約24億2,000万円）で取得することを董事会で決議した。受け渡し決済は６月４日の予定だ。その後、台翰精密の董事４席を取得する。22日付工商時報が報じた。
富驊企業の主要顧客は米国企業、台翰精密の主要顧客は日本企業で、製品にも相互補完性がある。例えば、台翰精密は、ブラザー、京セラ、エプソンなどのプリンター向けにプラスチック部品を供給している。プリンターに使われている金属プレス部品は、富驊企業が強みとしているため、同社の顧客開拓に役立ちそうだ。
モノのインターネット（ＩｏＴ）時代を迎え、プリンター買い替え機運が高まっていることも、提携を後押しした。台翰精密は、東南アジアに工場があり、米中貿易戦争の影響を回避できることもメリットだ。
