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印紙税廃止、蘇行政院長が前向き姿勢【表】


ニュース その他分野 作成日:2019年5月22日_記事番号:T00083663

印紙税廃止、蘇行政院長が前向き姿勢【表】

 蘇貞昌行政院長は21日、財界団体の中華民国工商協進会(CNAIC)幹部との朝食会に出席、印紙税は時代にそぐわないとし、財政部に印紙税廃止案を1カ月以内に提出するよう求める考えを示した。22日付工商時報が伝えた。

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 財界はこれまで、地方自治体が徴収している印紙税が営業税との重複課税に当たるとして、廃止を呼び掛けてきた。

 印紙税収は年間100億台湾元(約350億円)以上に達するが、蘇行政院長は「地方にカネがなければ、中央政府に要求するわけで、100億元であれば中央政府が負担できる」と述べた。

 蘇行政院長に同席していた蘇建栄財政部長は「印紙税は地方自治体の重要な財政収入であり、代替財源を準備しない段階で廃止すべきではない」と慎重な立場を示したが、蘇行政院長は財政部長の話を遮るように、印紙税の廃止に前向きな姿勢を示した。

 それを受け、財政部も「印紙税は全額が地方自治体の財源となっているが、財政収支分配法の規定に従い、廃止するならば代替案がなければならない。今週にも文書を送り、地方自治体と共同で検討していく」との立場を表明した。

 ただ、6直轄市は印紙税廃止に直ちに反対を表明するか、印紙税廃止に伴う財政補塡(ほてん)策を要求しており、調整は難航しそうだ。