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記事番号:T00083698
2019年5月24日15:39

 ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は23日、中国の華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)への出荷を今後も継続すると表明した。米国が発動したファーウェイに対する事実上の輸出禁止制限に抵触しないと判断したためだ。ファーウェイは業績の大幅な落ち込みが懸念されているが、TSMCは、他の顧客からの受注を増やすため影響はなく、第2四半期以降の成長回復見通しは変更しないと強調した。24日付工商時報などが報じた。

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 TSMCはファーウェイへの出荷継続について、米国の禁輸措置の基準である、米国由来の技術などの市場価値が製品全体の25%を超えないとの規定をクリアできていることを確認した上で決定したと説明した。TSMCの出荷継続可否は、米半導体大手のクアルコム、ブロードコム、インテルや、英シリコンIP(知的財産)プロバイダー、ARM(アーム)などがファーウェイへの供給停止を相次いで決定した中で注目を集めていた。

 ファーウェイはTSMCにとってアップルに次ぐ2位の大口顧客だ。傘下の深圳市海思半導体(ハイシリコン・テクノロジーズ)は、TSMCの昨年売上高の8%を占め、今年第1~2四半期では11%に達したとみられる。ファーウェイの▽スマートフォン用チップ「麒麟(Kirin)」シリーズ▽第5世代移動通信(5G)用モデムチップ▽データセンター用プロセッサー▽クラウド・コンピューティング用人工知能(AI)チップ──は7ナノメートルと7ナノプラスの先進製造プロセスで生産している。

 ファーウェイ事件の影響について同社は、現時点では大きさや広がりを判断するのは困難との立場だ。同社からの受注状況について、何麗梅財務長は、変化は見られないと説明。仮に一部の顧客からの発注が減少したとしても、他の顧客からの受注を増やすため影響は出ないとした。現時点で今年の業績成長見通しは変更しない。

設備投資、100億元を維持

 魏哲家TSMC総裁は同日、今年の設備投資額について、従来計画通りの100億~110億米ドルを維持すると表明した。同社は過去5年で500億米ドル投資しており、投資規模を維持する。今後の5GやAI向けの半導体産業成長を好感し、5ナノや3ナノの先進製造プロセスへの投資を続ける。

 5ナノ工場である南部科学工業園区(南科)Fab18工場の第1期では現在設備搬入と試験生産を進めており、来年上半期には量産に入る予定だ。3ナノ工場の用地も確保した。

【表】

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