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同性婚合法化、初日に526組


ニュース 社会 作成日:2019年5月27日_記事番号:T00083747

同性婚合法化、初日に526組

 「私たち、とうとう結婚しました」──。台湾で24日、アジアで初めて同性パートナー同士の結婚登記(婚姻届)が可能となった。この日、526組の同性カップルが念願の手続きを済ませ、愛する相手の名前が「配偶者」欄に記された身分証を手にして喜びの声を上げた。

/date/2019/05/27/20marriage_2.jpg09年に結婚式を挙げた作家の陳雪氏(左)とパートナー(右)は、結婚写真を撮影したときの衣装で結婚登記に挑んだ(24日=中央社)

 立法院で今月17日、同性婚を認める特別法「司法院釈字第748号解釈施行法」が成立し、24日に施行された。これを受けて戸籍事務を取り扱う台湾各地の戸政事務所には朝早くから多くの同性カップルが結婚登記に訪れた。

 台北市信義区の戸政事務所には、女性人気作家の陳雪氏(48)が、10年以上交際関係にある同性パートナーと共に姿を現し、手続きを済ませた後、感極まって抱き合った。2人は2009年に私的な結婚式を済ませているが、メディアの取材に応じた陳氏は「わずか3分の手続きのために10年もかかった」と語った。

 同性愛者の生活について投稿するフェイスブック(FB)コミュニティーやユーチューブチャンネル「逼逼日記(BBダイアリー)」を運営する女性同士のカップル、歓歓さんとアンバーさんも同事務所で結婚登記を行った。歓歓さんは「以前、アンバーさんが病に倒れた際、家族と連絡がつかず、自分が手術の同意書にサインしてよいかどうか分からず、婚姻登記の重要性を痛感した」と語り、同性婚の合法化に尽力した関係者に感謝を述べた。

 同性婚運動の先駆者である祁家威氏もこの日、蔡英文総統から贈られたという、特別法案に署名した際のペンを持って信義区の戸政事務所を訪れ、結婚の立会人を務めた。「自身は結婚しないのか」とメディアに質問された祁氏は、「パートナーとは交際30周年を迎えたばかりで、相手はキリの良い数字にこだわるから手続きは40周年の年になると思う」と笑った。

 今回、婚姻登録を行った同性カップル526組のうち、15組はパートナーが外国人だった。うち台湾人女性と結婚した南アフリカ人女性は同日、内政部移民署(移民署)で居留証の居留理由を「依親(結婚による居留)」に変更。同性配偶者との結婚を理由に「依親」で居留が認められた初めての外国人となった。

 この日は総統府前の凱達格蘭大道で、同性婚合法を祝う盛大なパーティーも開かれ、政治家や芸能人を含め1,600人以上が参加し、新婚カップルを祝福した。