ニュース 電子 作成日:2019年5月30日_記事番号:T00083801
IC設計最大手、聯発科技(メディアテック)は29日、同社初の第5世代移動通信(5G)対応のシステム・オン・チップ(SoC)を発表した。第3四半期にサンプル出荷し、2020年第1四半期には同チップを搭載したスマートフォンが市場に投入される見通しだ。同社は来年スタートする5Gスマホ商戦を前に、業界の先頭集団入りを果たしたと強調した。30日付経済日報などが報じた。
陳総経理(右2)は「5Gでリードを保ち、AIでトップを走る」と展望を示した(29日=中央社)
同SoCは、5Gで使用されるサブ6ギガヘルツ(GHz)帯に対応した自社モデムチップ「ヘリオ(Helio)M70」を統合、下り通信速度は4.2ギガビット毎秒(Gbps)に達する。同社のチップで初めて7ナノメートル製造プロセスを採用、台湾積体電路製造(TSMC)に生産を委託する。
また、自社開発の第3世代のAI(人工知能)エンジン(APU3.0)を導入し、英ARM(アーム)が手掛ける最新の中央演算処理装置(CPU)「Cortex-A77」とグラフィックスプロセッサー(GPU)「Mali-G77」を搭載した。
メディアテックの陳冠州総経理は、20年にはスマホの5G対応機種が数千万台規模で供給されると指摘。これに向けて5G対応SoCチップを発表できたのは、エンジニア数千人による過去4年の努力の結果だと説明した。
同SoCは今後、中国のOPPO広東移動通信や維沃移動通信(vivo)などのスマホブランドの旗艦機種に採用されるとみられる。
AI、家庭用端末シェア首位
この他、陳総経理はAI分野について、エッジコンピューティングAI関連製品がここ数年、大手メーカーのスマートスピーカーやスマート機能付きテレビといった家庭用端末機器に採用され、市場シェア首位になっていると説明した。
Q2業績目標に変更なし
米国による中国通信設備大手の華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)に対する事実上の禁輸措置に関してメディアテックの顧大為財務長は、顧客への出荷状況は機密事項であり、特定の顧客に関する論評はできないとコメントした。一方で、第2四半期の業績目標に変更はないと強調し、外部情報に惑わされず、新製品や技術開発に専念すると強調した。
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