ニュース 社会 作成日:2019年5月31日_記事番号:T00083844
海洋委員会海洋保育署(海保署)が先ごろ発表した統計によると、今年第1四半期に寄せられたウミガメの死亡報告は台湾全土で82匹と、前年同期の38匹から2倍超に増えたことが明らかとなった。約8割は死因が不明となっているが、海保署は市民の保護意識が高まり、積極的に通報するようになったためと分析している。
離島の澎湖県では29日、人工ふ化させたウミガメの放流が行われた(29日=中央社)
第1四半期に寄せられたウミガメの死亡・負傷報告は計103匹で、うち95匹は国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されているアオウミガメが占めた。
海洋環境の保護活動関係者によると、死亡した82匹のうち約2割に当たる18匹は、誤って漁師の網にかかる、廃棄された網に絡まる、船舶にぶつかるなど死因が判明しているが、残りの大部分については既に腐乱が進んでいたことから死因を特定できなかった。
海保署が件数増の理由を環境意識の高まりに求める一方、台湾のウミガメ研究の権威で、台湾海洋大学海洋生物研究所の程一駿教授は、気候変動に子どもや若いウミガメが適応できず、死亡数が増えている可能性があると懸念を示した。
なお、漁網や漁船が原因で死亡するケースについて海保署は、近海での違法な操業の取り締まりを強化する他、漁業従事者に対し、網を廃棄しないことや、漁船のスクリューでウミガメにけがをさせないよう注意を呼び掛けている。
浜辺を訪れた際は、ここから大海原へ旅立つウミガメのために、自然を傷つけないよう心掛けたいものだ。
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