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不動産を3億元一気買い、躁うつ病で衝動?


ニュース 社会 作成日:2008年6月26日_記事番号:T00008394

不動産を3億元一気買い、躁うつ病で衝動?


 資産運用会社に勤める台北市在住の陳さんは52歳、20代の美人妻と子供が1人いる。8年前に躁うつ病で入院し、以来通院治療を続けていた。
 
 陳さんは不動産投資で大儲けを狙い、4月に台北県の「新站尊爵」や「法国翡翠」、台北市の「克拉美地」などの高級マンションや、中古アパートなど計16件、総額3億台湾元(約10億7,000万円)の不動産を一挙に購入した。支払った手付金は計2,000万元。そのうち1,000万元は、友人の女性会計士、張さんから借りたものだった。
 
 ところがその後、契約段階になっても陳さんが現れないため、不動産会社は「契約に基づき手付金を没収する」と家族に通知。実は陳さんは5月に躁うつ病が発症し、レストランで突然部屋の隅に行って自慰行為を始めたり、コンビニで他人を殴り怪我を負わせたりしたことから、警察によって強制的に入院させられていたのだった。陳さんは病院で「放してくれ!16件のマンション契約を履行しなければ」と大騒ぎしていたという。
 
 陳さんが非理性的な不動産購入をしたのは病気のせいの可能性もあり、張さんは「契約は無効だ」と主張している。しかし、契約行為の無効認定を受けて手付金の没収を回避するためには、契約時に躁うつ病が発症していたことを証明しなければならず、非常に困難だ。実際、「法国翡翠」の契約を行った不動産仲介、永慶房屋の担当者は「契約時は正常だった」と語っている。行政院消費者保護委員会によると、過去の類似のケースでは、双方が半分ずつ負担することで和解したという。
 
 なお、陳さんが買ったマンションはここ3カ月間で、「法国翡翠」と「克拉美地」がそれぞれ14%と6%値上がりするなど、全体的にはかなり儲かっている。陳さんの投資眼はなかなかのものと言えそうだ。