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記事番号:T00084111
2019年6月18日15:46

 中国の通信機器最大手、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)の任正非最高経営責任者(CEO)は17日、安全保障を理由とした同社に対する米国の輸出入規制の影響で、2019~20年売上高が300億米ドル減少するとの見通しを明らかにした。スマートフォンの海外販売台数は4~6割減少するとみている。台湾サプライヤーへの影響は大きく、ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は、今年の業績予測の下方修正は不可避との見方が出ている。18日付経済日報などが報じた。

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 任CEOは、19年売上高予測を従来1,250億米ドルとしていたが、制裁の影響は予想以上で、19年と20年の売上高はほぼゼロ成長となり、18年の1,000億米ドルの水準にとどまるとの見通しを述べた。観測によると、今年の同社スマホの海外販売台数は前年比4,000万~6,000万台減少すると予測されている。

ラーガン、6月減収へ

 ファーウェイ傘下の半導体メーカー、深圳市海思半導体(ハイシリコン・テクノロジーズ)は、TSMCにとって2位顧客で、売上高の1割近くを占める。TSMCは7月の投資家説明会で最新の業績見通しを明らかにするとしているが、証券会社からは下方修正は免れないとの見方が出された。

 スマホ用カメラレンズの大立光電(ラーガン・プレシジョン)は、一部顧客からの受注減のため6月売上高が前月を下回るとの見通しを示していた。この顧客はファーウェイとみられ、証券会社は、ラーガンはファーウェイ向けが売上高の1~2割を占めるため、悪影響は無視できないと指摘した。

 この他、▽IC設計の聯発科技(メディアテック)▽受動部品の国巨(ヤゲオ)▽華新科技(ウォルシン・テクノロジー)▽水晶デバイスの台湾晶技(TXC)▽光通信用エピタキシャルウエハーの聯亜光電工業(ランドマーク・オプトエレクトロニクス)──などの台湾サプライヤーが影響を受けるとみられ、任CEOから具体的な見通しが示されたことで、各社の業績予測の見直しが進みそうだ。

iPhone新機種に期待

 スマホサプライチェーンにとって下半期は、アップルのiPhone新機種向けの調達によって、ファーウェイ向けの減少をどれだけ補えるかが鍵となりそうだ。

 ラーガンの林恩平執行長は先週、同社はフル稼働状態で、新機種向けの受注により7月売上高は6月を上回るとの見通しを示していた。iPhone向けの調達が本格化するとみられている。

 観測によると、TXCはファーウェイ向けの売上高比率が10%未満で、第3四半期に始まるiPhone向け調達で、ファーウェイ向けの減少を補えるとみられている。

【表】

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