パソコンフレームの仕欽科技(エバースキル・テクノロジー)が、手形の不渡りにより中国工場が稼働停止に陥った。曽建誠同社総経理は、主要取引先である仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)に資金援助または製品値上げへの同意を求め、できるだけ早く稼働再開を目指すと語っている。26日付経済日報が報じた。
曽総経理は、「原料コストや中国での人件費の上昇により、『操業するほど損失が膨らむ』状態となっている」と苦しい経営状況を語った。
仕欽は現在単月で40万組のフレームを仁宝に出荷しているが、仁宝の呂清雄スポークスパーソンは、「当社のサプライヤーは仕欽だけではない。早急に対策を立てており出荷に影響はない」と語り、仕欽の支援要請についてはコメントしなかった。
仕欽は仁宝のほか、富士通、NEC、冠捷科技(TPVテクノロジー)、奇美電子(CMO)などを主要な顧客とし、液晶テレビや液晶モニターおよびノート型パソコン用のフレームやバックライトモジュールなどを生産している。
今回の不渡りは25日、子会社の富仕科技(香港)が銀行への債務を返済できなくなったことに伴って発生した。仕欽は富仕の債務保証のため、額面1億1,800台湾元(約4億2,000万円)の手形を振り出していた。また証券櫃タイ(タイは木へんに䑓)買賣中心によると、仕欽の株式は27日より、店頭市場で信用取引禁止銘柄に指定される。