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作成日:2008年6月26日_記事番号:T00008426
中国「台湾のWHO加盟認めず」、陸委会が遺憾示す
中国国務院台湾事務弁公室の王毅主任が日本の衆議院議員訪中団と会談した際、「台湾の世界保健機関(WHO)への正式加盟は受け入れられない」と発言したことに対し、頼幸媛行政院大陸委員会(陸委会)主任委員は25日、「北京当局は両岸(中台)の現実を正視して、台湾の国際組織参加や国際活動に対し具体的な善意を示さねばならない」と述べ、中国が依然国際社会で台湾に圧力を加え続ける現状に遺憾の意を示した。
王主任は、「正式加盟は認められないものの、新たな枠組みを設け、台湾で鳥インフルエンザがまん延したときなどは、WHO以外の『国際ネットワーク』を用いて世界各国と同じ情報を共有できるような仕組みを作りたい」とも発言しており、これに対しては葉非比外交部報道官が、「WHOの整備された防疫情報は、『国際ネットワーク』などで代替できるわけがない。中共(中国)は、台湾2,300万人の衛生面の権益をないがしろにしている」と批判した。
26日付自由時報によると、台湾のWHO加盟に関しては、胡錦濤中国国家主席が今月江丙坤海峡交流基金会董事長と会談した際、「優先的に協議したい」という意向を表明していたということで、民進党寄りの同紙は「馬英九政権は頭を棒で殴られた。親中路線は修正すべきだ」と論評している。