ニュース 運輸 作成日:2019年6月25日_記事番号:T00084260
航空大手、長栄航空(エバー航空)の客室乗務員によるストライキの長期化が懸念される中、労働組合の桃園市空服員職業工会(桃空職工)は24日、要求事項の一部について、見直しに応じる構えを見せるなど態度をやや軟化させており、動向が注目される。25日付経済日報などが伝えた。
総統府前でも会社側への抗議活動が行われた(24日=中央社)
桃空職工は8項目の要求事項のうち、旅費日当の要求額について、1時間当たり150台湾元(約520円)にはこだわらないと表明した他、▽労使間の合意事項を非組合員にも適用しない(合意事項の相乗り禁止)▽労組が董事の一部を指名する(従業員董事導入)──などの要求についても見直しを示唆した。ただ、見直しにどの程度応じるかについて、労組側は明らかにしていない。
エバー航空の孫嘉明総経理は24日、合意事項の相乗り禁止と従業員董事導入については「絶対に譲歩できない」と改めて強調した。会社側は正式な再交渉要求をまだ受け取っていないという。
これに関連し、交通部の王国材政務次長(次官)は「労働部の非公式の交渉ルートによると、双方が一歩ずつ譲歩したと聞いている」と述べた。労働部も労使合意に向けた提案を検討中だという。
スト損害に補償責任=行政院
一方、行政院消費者保護処(消保処)の呉政学副処長は24日、「ストは不可抗力ではなく、天変地異でもない」として、エバー航空がストによる利用者の損害に合理的な補償責任を負うべきとの見解を示した。
消保処の判断は、中華航空(チャイナエアライン)のストを受けた政府の立場を踏襲したものだ。
エバー航空のストは25日で6日目を迎えた。20~24日までの欠航は202便で、8億2,000万台湾元(約28億2,000万円)の売上損失が出たと推定される。
エバー航空はストが7月2日まで続いた場合、累計で欠航が1,043便に達し、20万7,000人に影響が出るとしている。7月に欠航が見込まれるこの他の便は26日に発表する。
孫総経理は25日の株主総会後、記者団に対し、「夏休みシーズンの予約が伸び悩んでいる他、9月末までの予約率が低調だ」と述べ、ストによる客足への影響に懸念を示した。
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