ニュース 社会 作成日:2019年6月26日_記事番号:T00084292
先日本欄では、「模範生」として表彰を受けた高雄市の中学生が、来年の総統選挙立候補を目指す韓国瑜同市長(国民党)との記念撮影会で面と向かって「出馬はおかしい」と批判した話題をお伝えしたが、同様の撮影会はその後3度開かれ、さまざまな手法で市長を批判したり、揶揄(やゆ)する生徒が相次いでいる。
女子生徒(右)から「做好做満愛高雄」の文言入り作品を見せられる韓市長(左)。最初の中学生による直球発言のインパクトが伝染したようだ(25日=中央社)
21日の表彰式に出席した鳳山高級商工職業学校の男子生徒は、白地に黒字で大きく「溜之大吉」(逃げるが勝ち)と書かれたTシャツを着て韓市長との記念撮影を行った。メディアの取材に応じた男子生徒は、「公約に反して任期半ばで総統選に出馬しようとする市長の姿を見て、このTシャツで意見を伝えようと決めた」と語った。
また24日に左営区で開かれた表彰式では、高雄高級中学の男子生徒も市長と記念撮影のためステージに上がり、『為什麼愛説謊』(なぜ嘘をつきたがるのか)というタイトルが記された書籍をカメラに向けて写真に収まった。
さらに25日の式では、批判のアイデアが進化。模範生に選ばれた仁武高級中学の女子生徒は市長との撮影で、胸に掲げた表彰状の裏側に仕込んでいた「做好做満」(最後までやり遂げよう)と書かれた紙を引っ張り出してカメラに向けた。
また中華芸術学校の女子生徒も「做好做満愛高雄」(任期を全うして高雄を愛して)というフレーズになるよう、円形のカード7枚に1字ずつ文字を書き込み糸でつなげた作品を手に、記念撮影のステージに上った。
こうした生徒たちの行為に韓市長は「若者が勇気を出して自分の気持ちを表現することは好ましい」と理解を示したものの、「学生生活の中で苦労して首席や模範生として表彰されることは人生における栄光の瞬間であり、政治的な問題はあまり持ち込まない方がよい」とも語っており、内心では苦々しい思いのようだ。
なお、生徒の中には中華民国の青天白日満地紅旗をデザインしたTシャツを着て撮影に臨んだ女子生徒もおり、市長への支持を表明したものと受け止められたが、彼女はその後のメディア取材で「市長ファンの母親に命じられて着た。あまり着たくなかったので少し気まずかった」と実情を打ち明けた。
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