中央銀行の彭淮南総裁は26日、来週月曜(30日)から台湾銀行、兆豊国際商業銀行、台湾土地銀行、合作金庫銀行、第一商業銀行、華南銀行、彰化銀行など13行で人民元の両替業務を開始すると発表した。台湾全土1,500店以上の支店および50カ所以上の観光地に設置される「外幣兌換処(外貨両替所)」で両替が可能になる。なお両替レートについては各銀行が独自に設定する。27日付経済日報が報じた。
人民元の両替について発表する彭淮南中央銀行総裁。中国人観光客は台湾元の旧紙幣を持ち込む可能性があるため、現行紙幣のついての簡体字での説明書を作成した(26日=中央社)
ただ、現在域内銀行の人民元は香港の銀行から提供を受けており、供給量が豊富とは言えない状況だ。彭総裁によると、すべての支店で台湾元から人民元への両替できるとは限らず、一部では人民元から台湾元への両替のみを扱う支店もある。
中央銀では現在中国を訪れる台湾人観光客は年間約400万人、一方台湾を訪れる中国人観光客は現行の規定では年間約100万人で人民元の需要が圧倒的に多く、彭総裁は「台湾元か米ドルを直接中国に持ち込んで両替することもできる」と呼び掛けた。
中央銀の段金生外匯局長によると、現在のところ法人による人民元両替は認められていないが、個人ならば、台湾人は身分証、外国人はパスポートを提示すれば両替が可能だ。