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記事番号:T00084400
2019年7月3日15:53

 米グラフィックスプロセッサー(GPU)大手のエヌビディアは2日、次世代GPUの生産をサムスン電子に委託し、極端紫外線(EUV)リソグラフィー技術を利用した7ナノメートル製造プロセスを採用すると表明した。半導体7ナノ市場での台湾積体電路製造(TSMC)の独占が崩れたのは初めてのことで、売上高に一定の影響がありそうだ。3日付経済日報などが報じた。

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 エヌビディアの韓国子会社幹部のユ・ウンジュン氏は記者会見で、次世代GPUの生産をサムスンに委託することで既に協議を終えたと説明した。サプライチェーン関係者によると、製品は来年リリース予定の「Ampere」とみられる。ただユ氏は、サムスンの生産量について「相当な量となる」と曖昧な説明をした他、サムスン電子への独占委託となるのか、さらなる発注を行うのかについてはコメントしなかった。

 エヌビディアはTSMCの企業別売上高の6~8%を占めるため影響は避けられないとみられるが、TSMCは単一の顧客や受注動向に関しては論評しないとした。それでも、TSMCの7ナノおよび7ナノ強化版は、▽アップル▽クアルコム▽アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)▽聯発科技(メディアテック)▽華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)傘下の深圳市海思半導体(ハイシリコン・テクノロジーズ)──などからの受注でフル稼働状態となっており、今年は製品売上高全体の25%以上を占めると予想される。

技術面で依然優位

 ただ、米系のアナリストからは、今回の失注はTSMCにとって実際の影響はそれほどないとの指摘が出ている。「サムスンが受注したのは8または10ナノ製品で、伝えられる7ナノ強化版ではない」とした上で、サムスンは今回入門モデルを格安価格によって受注しており、ハイエンドGPUの委託先は依然TSMCだとした。サムスンは技術面で優れているわけではなく、あくまで「第2の選択」であることに変わりはないという。

 TSMCは2018年第2四半期に、アップルのA12プロセッサーを7ナノで量産開始。一方、サムスンは、スマートフォン「ギャラクシーS10」で採用した8ナノプロセスの「Exynos(エクシノス)9820」が最新製品とされる。研究機関は、TSMCは技術面でサムスンを依然12~18カ月リードしており、7ナノ強化版、5ナノ、3ナノといった先進プロセスを従来通りのスケジュールで量産すれば、技術格差が短期間で縮まることはないと指摘した。

【表】

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