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記事番号:T00084472
2019年7月8日15:45

 鴻海精密工業が、アップルiPhoneの今年の最新機種の一部を、8月よりインドで生産するとの観測が業界で出ている。アップルが米中貿易戦争への対策として中国からの生産移転を求めたためとされ、事実とすればiPhone最新機種が初めて中国以外で生産されることとなる。8日付経済日報などが報じた。

/date/2019/07/08/00honhai_2.jpg郭台銘(テリー・ゴウ)前鴻海董事長。鴻海は近年インドでの生産拠点拡大に注力してきた(6日=中央社)

 アップルは9月に有機EL(OLED)モデルの「iPhone XI(5.8インチ)」「iPhone XI Max(6.5インチ)」と、液晶ディスプレイ(LCD)搭載のiPhone XR(テン・アール)のアップグレードモデル(6.1インチ)を発売すると予測されている。鴻海はこのうち、LCDモデルの一部をインド工場で生産するとみられる。

 鴻海はインドのマハーラーシュトラ州、タミル・ナードゥ州、アーンドラ・プラデーシュ州などの経済特区に生産拠点を持つ。観測によると、チェンナイ工場(タミル・ナードゥ州)以外の生産拠点でiPhone旧機種の試験生産を開始しており、8月からはLCDモデルの生産を開始する。初期の月産能力は約25万台で、インド市場向けに供給する。需要に応じて調整する方針で、輸出品への免税措置が整えば、年末までに7~8割を輸出に回す可能性がある。

 iPhone新機種の組み立てはこれまで、鴻海や和碩聯合科技(ペガトロン)が中国工場で行い、中国以外の拠点では旧機種の生産にとどまっていた。鴻海が新機種をインド工場で生産するとなれば、この従来の枠組みが変容することを意味する。なお鴻海は7日、顧客や製品、サプライヤーに関する観測については論評しないとコメントした。

新機種向け出荷、7月末から

 台湾のサプライヤーは7月末以降、iPhone新機種向けの出荷を開始すると予想されている。▽台湾積体電路製造(TSMC)、プロセッサー▽大立光電(ラーガン・プレシジョン)、カメラレンズ▽開曼康而富控股(康控、CONCRAFT)・美律実業(メリー・エレクトロニクス)、音響部品▽可成科技(キャッチャー・テクノロジー)・鴻準精密工業(フォックスコン・テクノロジー)・鎧勝控股(ケーステック・ホールディングス)、筐体(きょうたい)▽鴻海・ペガトロン、組み立て──などの下半期の業績成長が期待される。

鴻海6月売上高、過去最高に

 鴻海が5日発表した6月連結売上高は前月比3.2%増、前年同月比1.7%増の3,965億3,700万台湾元(約1兆3,800億円)で、同月の過去最高を記録した。

 前月比の伸びは、▽消費者向け電子製品▽コンピューティング関連▽通信機器──の順に大きかった。証券会社は、iPhone現行機種が値下げによって売れ行きが回復し、恩恵を受けたと指摘した。

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