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記事番号:T00084530
2019年7月10日15:53

 日本政府が韓国に対して半導体材料の輸出管理を強化したことを受けて、サムスン電子は最先端の極端紫外線(EUV)リソグラフィー技術を利用した7ナノメートル製造プロセスでの生産を制限されると予想されている。この場合、台湾積体電路製造(TSMC)は、最先端の微細化競争でサムスンに対するリードを確実なものにできると見込まれる。10日付経済日報などが報じた。

/date/2019/07/10/00resist_2.jpg日韓貿易摩擦は台湾でも注目の的となっている。友達光電(AUO)の彭双浪(ポール・ポン)董事長(右)は、長引く場合、世界の産業全体にとって打撃となると懸念を示した(9日=中央社)

 サムスンは下半期から7ナノEUV版の量産を予定していた。しかし、日本政府が輸出規制の対象としたレジスト(感光材)は半導体などの製造に不可欠で、特に先進製造プロセスでは日本製品が使用されている。サムスンは日本製レジストが供給されなければ7ナノEUV版の生産が滞ることになり、TSMCはこれによって最先端プロセス製品市場の独占を維持できることになる。

 韓国の政府系銀行、韓国輸出入銀行によると、サムスンは7ナノEUV版でTSMCにキャッチアップする計画だったが、レジスト供給問題によってファウンドリー事業の拡大に懸念が生じたと指摘した。また研究機関からは、レジスト供給にめどが立たなければ、7ナノEUV版による第5世代移動通信(5G)チップの生産にも悪影響が出るとの観測も示された。

韓国メーカー、調達困難か

 ロイター通信の報道によると、サムスンやSKハイニックスは、輸出管理が強化された半導体材料の台湾などでの調達を拡大することを模索している。台湾はEUVリソグラフィー技術での生産で先行しており、日本からの同技術用のレジストの輸入量が韓国を大幅に上回っているためだ。韓国はDRAMの試験生産用のみを輸入している。

 ただ、日本メーカーの半導体材料を扱う商社の華立企業や崇越科技(トプコ・サイエンティフィック)は台湾や中国の顧客が中心で、韓国メーカーが購入できる可能性は低いとみられる。華立企業は、扱う製品の大部分はTSMC、聯華電子(UMC)、華邦電子(ウィンボンド・エレクトロニクス)などの台湾大手メーカーに出荷しており、韓国メーカーに販売することはないと表明した。

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