ニュース 電子 作成日:2019年7月11日_記事番号:T00084555
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は年内にも3ナノメートル製造プロセスの研究開発(R&D)センターに着工し、2020年末にも開所する。建設予定地の新竹科学工業園区(竹科)宝山用地(新竹県宝山郷)拡張計画が10日、行政院環境保護署(環保署)の環境影響評価(環境アセスメント)審査委員会大会(環評大会)を通過したことで、22年の3ナノ量産計画に近づいた。11日付経済日報などが報じた。
科技部竹科管理局が提出した宝山用地拡張計画の環境影響説明書によると、竹科宝山用地は32ヘクタールで、主にTSMCのR&Dセンターが使用する。
TSMCの荘子寿・廠務処資深処長は、宝山R&Dセンターは先進プロセスの研究開発と先行量産を行う予定で、年内に用地を取得して着工し、20年末の完工を目指すと語った。2ナノの研究開発も行う。投資額は1,000億台湾元(約3,500億円)以上。就業機会2,300件以上の創出を見込む。
荘処長は、宝山R&Dセンター、3ナノ工場、5ナノ工場で使用する電力量の20%は再生可能エネルギーで賄うと表明した。TSMCは屏東県政府との連携で大型の太陽光発電所を開発する計画もあり、発電量は13億キロワット時(kWh)を予定している。
7ナノ稼働率95%も
TSMCが10日発表した6月連結売上高は858億6,800万元で前月比6.8%増、前年同月比21.9%増だった。▽華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)傘下の深圳市海思半導体(ハイシリコン・テクノロジーズ)▽アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)▽ザイリンクス──など大口顧客向けの7ナノ製品の出荷が押し上げた。第2四半期連結売上高は2,410億元で前期比10.2%増だった。上半期は4,597億300万元で前年同期比4.5%減だった。1月に南部科学工業園区(南科)12インチウエハー工場で発生した化学品問題が響いた。
大和証券キャピタル・マーケッツは、TSMCの6月増収は、7ナノがフル稼働になったためとの見方を示した。
米ローゼンブラット・セキュリティーズは、ファーウェイが米国政府の禁輸措置を受けて、第5世代移動通信(5G)対応スマートフォンや基地局向けの部品調達を急いでいると指摘。ガリウムヒ素(GaAs)大手、穏懋半導体(ウィン・セミコンダクターズ)への発注増加で、その受託生産を担うTSMCは第2四半期の7ナノ生産能力利用率が80%に上り、第3~4四半期は90~95%に上昇すると予測した。
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