ニュース 社会 作成日:2019年7月16日_記事番号:T00084654
花蓮県の海沿いを走る海岸山脈のふもとに位置する米桟村と月眉村一帯では、原住民アミ族がいわゆる古代米の紫米「グラグラワン」を栽培してきた。現在も伝統的な農法で栽培が続けられているが、販売価格の高さや後継者不足で生産量は年々減少している。そんな中、アミ族の伝統文化を守るため、紫米作りを知ってもらおうと、農業体験イベントが開催された。
アミ族の伝統に従い、現在も紫米の栽培を続ける米桟村の前村長、呉静枝さんによると、同地で栽培される紫米は品種改良を経ておらず、野生種の性質を強く残すため、伝染病に感染しにくく、虫害にも強い上、栄養価も高い。
ただ、紫米は作付面積が小さい上、人件費や輸送コストも高く、価格は白米に比べ割高で、市場シェアの維持が困難だ。また、人口の流出に伴い、農作業を手伝う若者が減り、後継ぎ問題にも直面している。このため、集落の伝統産業存続のため農業体験イベントを開催した。
14日に開かれたイベントでは、親子連れなどの参加者が自ら紫米の刈り入れ、脱穀、精米を行った後、米を炊いてアミ族伝統のもち料理「都侖」を作ってその味を堪能した。収穫祭の儀式を体験してアミ族の伝統文化を知り、さまざまな農業技術を通じて先祖の知恵を学んだ。
米桟村や月眉村では現在、紫米茶や紫米ヌガー、紫米コーヒーなどの新商品開発に取り組んでおり、さまざまな方法で伝統産業の存続を模索している。こうした商品を見掛けたら、台湾原住民が古来より守り続ける伝統の味を一度体験してはいかがだろう。
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