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桃園空港でまたトラブル、「建て直せ」と批判も


ニュース 社会 作成日:2019年7月17日_記事番号:T00084681

桃園空港でまたトラブル、「建て直せ」と批判も

 桃園国際空港・第2ターミナルで15日夜、ロビーの天井板が突然落下するという事故が発生した。幸い負傷者はなかった。老朽化が進む同ターミナルは停電や水漏れなどが相次いでいるため、今後改修工事が進められる予定だ。しかし、多くの外国人旅行者も利用する空の玄関口でのトラブル頻発に、市民からは「いっそ建て直した方がいい」との声が上がっている。

/date/2019/07/17/18taoyuan_2.jpgある桃園空港利用者は、トラブルばかりで、いつも修理をしている印象だと語った(中央社)

 今回の事故は第2ターミナル1階、入境ロビーで午後9時38分に発生した。天井を構成する三角形の大きなアルミ製のプレート3枚とコンクリートの塊が大きな音を立てて落下。さらにプレート3枚が天井に垂れ下がる危険な状態となった。

 空港運営会社、桃園国際機場公司の職員が直ちに周辺エリアを閉鎖し、全面的に検査を行った結果、2階の床部分のコンクリートが剝がれ落ち、天井のプレートに当たって落下したと判明した。

 第2ターミナルは1991年3月着工、2000年運用開始と、施工に長い時間がかかったが、今回の検査でその当時の施工品質に問題があったとの疑いが浮上した。

 施工業者に確認したところ、セメントの撹拌(かくはん)、注入を2回に分けて実施した際、1回目が既に凝固した後に2回目の注入を行ったことで継ぎ目(コールドジョイント)が生じてしまった可能性があるとの説明だった。これにより前後に注入したコンクリートが一体化せず、その後20年以上にわたり震動が蓄積し、剝がれ落ちたとみられる。事故現場の天井からは垂れ下がったプレートが撤去され、再度コンクリートが落下しないよう、ネットが設置された。

 なお検査では、第2ターミナルのその他のエリアでは、現時点で天井のコンクリートが剝がれそうな箇所は発見されなかった。ただ、もし利用者の頭に金属プレートやコンクリート片が落下する事態となれば、命に関わる。徹底した安全管理が必要だ。