ニュース 社会 作成日:2019年7月19日_記事番号:T00084731
台湾鉄路(台鉄)台北駅コンコースのきっぷ販売窓口上部には、列車の発車時刻、行き先や列車種別などの情報を示す巨大な案内板が設置されている。この案内板は現在主流となっている発光ダイオード(LED)ディスプレイ方式ではなく、文字を印刷した板を回転させて表示する反転フラップ式、いわゆる「パタパタ式」が採用されており、レトロな雰囲気を演出している。しかし設置から30年が経過し、頻繁に故障するようになったため、同駅は今年いっぱいでLED式に切り替える方針を決めた。
台北駅は30年ほど前、空港に倣ってオメガ社製の反転フラップ式案内表示機を導入した。同装置は文字を上下に分割して印刷した複数のフラップ(板)を回転させて、表示させる情報を変更する仕組みだ。同駅の案内板は特に大型のため、「パタパタ」という音を立てながら板が素早く回転する光景は圧巻で、思わず立ち止まって見入ってしまう旅客も多い。
このパタパタ式案内板は当初、コンコースの南と北の壁面に設置されていたが、10年前に台北駅2階にフードコートが設置された際、構内スペースの大幅な調整に伴い全てLED式に変更する計画が持ち上がった。しかし、これを知った多くの市民が「命乞い」をした結果、一方の案内板のみが現在の西側きっぷ販売窓口上部に残されることとなった。
長く使用され続けたこの案内板、今年に入り、板が回転の途中で止まってしまうなど頻繁に故障するようになり、台鉄は製造元のオメガ社に修理を依頼したが、既に部品が製造中止となっていた。また駅名や列車の種別が新たに増えた際、板の上にシールを貼って対応していることも、回転が止まる原因となっており、旅客に誤った情報を提供しかねないとしてLED化を決断した。
パタパタ式案内板は引退後、台鉄の整備工場「台北機廠」跡(信義区)に開設が計画されている鉄道博物館に展示される予定だ。「現役」で活躍する姿を見に、年内に台北駅に出掛けてみてはいかがだろう。
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