ニュース 社会 作成日:2019年7月22日_記事番号:T00084755
新北市の耕莘医院と輔仁大学が、台湾の医学界初となる、うつ病の症状改善を支援するバーチャルリアリティー(VR)ゲームを開発。同ゲームを通じて患者が内向きな思考から脱却し、外的事物に対する大脳の活性化につながると期待を集めている。
今回開発されたVRゲーム『開心泡泡』は、輔仁大学・情報管理学科の学生が医師との対話を通じてうつ病の治療に有効な心理学理論を導入し、約1年をかけて製作したもの。広々とした草原でしゃぼん玉にタッチし、点数を獲得するゲームで、一定の点数に達すると拍手や「すごいね!」といった称賛の声が上がる。
開発チームのメンバー、耕莘医院精神科の荘節一医師は、うつ病は気分が落ち込む以外に認知、反応速度、行動にも影響が出ると指摘。現在は薬物治療が一般的だが、決められた時間通りに抗うつ剤を服用できない患者も多いという。また、行動活性化療法という別の治療法もあるが、この場合、患者が頻繁に屋外へ出掛けなければ効果が期待できないそうだ。
荘医師によると、『開心泡泡』は運動を通じた行動活性化療法に近い効果が期待でき、ゲーム内で拍手や称賛を受けることで患者は人と人とのコミュニケーションに準ずる行為を体験し、大脳が内向きな思考回路から脱却しやすくなり、病状が軽減されるという。
『開心泡泡』には草原に寝転んでいると、耳元で「今、頭の中でどんなイメージが浮かんでいますか」などと話しかけられるサブゲームがついている。これについて荘医師は、瞑想(めいそう)を通じて自分に優しくなり、身体的にも快適さを感じることで治療効果が期待できると説明した。
うつ病だけにとどまらず、患者の苦しみが少しでも軽減されるよう、新しい技術はどんどん活用して研究を進めてもらいたいものだ。
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