ニュース その他分野 作成日:2019年7月23日_記事番号:T00084757
経済部統計処が22日発表した6月輸出受注総額は385億米ドルで、前月比0.6%減、前年同月比4.5%減となり、8カ月連続で前年割れだった。米中貿易戦争による打撃が続いている。また、これと並ぶ景気の不確定要素として日本の対韓輸出管理強化が浮上しており、7月の輸出受注総額は減少幅がさらに拡大するとみられる。23日付経済日報などが報じた。
統計処は、7月の輸出受注総額は380億~390億米ドルで前年同月比6.7~9.1%減と予測した。
黄于玲・統計処長は日韓対立について、メモリーの価格上昇や転注による台湾メーカーへの恩恵は短期間にとどまると指摘。長期的には、韓国メモリー大手のサムスン電子やSKハイニックスによる供給減少を補えない事態となれば、末端製品の出荷が滞り、台湾の半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)、スマートフォン組み立てに関わるサプライヤーに影響が及ぶと分析した。
ICT製品も7月前年割れへ
情報通信技術(ICT)製品の6月輸出受注額は110億9,000万米ドル、前年同月比4.7%増と、主要製品別で唯一プラス成長だった。同月としては過去2番目の高水準。ノートパソコンの高単価製品の受注増や一部製品の受注前倒しが貢献した。ただ、スマホやサーバーの需要減で、輸出受注額の増加幅は限定的だった。
また黄統計処長はICT製品について、6月までは米中貿易戦争の影響回避のための前倒し発注により、3カ月連続でプラス成長だったが、7月は前月比でマイナスに陥るとの予測を示した。
その他主要製品の6月輸出受注額はいずれも前年割れだった。半導体など電子製品は99億3,000万米ドル、前年同月比4.3%減と、末端製品の需要減少で打撃を受けた。液晶パネルなど光学器材は18億5,000万米ドル、8.5%減だった。
機械は16億4,000万米ドル、22.3%減と減少幅が最大だった。その他従来型産業も、▽化学品、16億3,000万米ドル(18.5%減)▽ベースメタル、21億1,000万米ドル(15.7%減)▽プラスチック・ゴム製品、18億3,000万米ドル(9.6%減)──と大幅下落だった。顧客の模様眺めや原材料の国際価格下落が要因だ。
主要国・地域別では米国向けが6.8%増の117億米ドルと同月として過去最高で、唯一のプラス成長を記録した。ICT製品が12.4%増と最も成長した。
海外生産比率が低下
上半期の輸出受注総額は2,228億6,000万米ドルで、前年同期比6.5%減だった。
経済部は、このうち海外生産の比率が50.3%と、台商(海外で事業展開する台湾系企業)の生産回帰を受け、前年通年の平均52.1%から低下したと指摘した。製品別では、▽ICT製品、92.1%(前年平均、94%)▽電子製品、44.3%(44.6%)▽光学器材、40.8%(43.1%)──だった。
【図】
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