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男子高生のスカート着用、初の許可


ニュース 社会 作成日:2019年7月23日_記事番号:T00084781

男子高生のスカート着用、初の許可

 新北市立の共学高校、板橋高級中学は、服装に関する校則を改訂し、男子生徒もスカートを着用して学校生活を送ることが認められた。男女平等と学生の自主性尊重を目的とした措置で、台湾で初めての試みだ。教育部も「性別に関するステレオタイプなイメージを打破する可能性がある」と好意的な認識だ。

/date/2019/07/23/19kakomi_2.jpgスカートで学校生活を送れば、今までとは違った光景が見えてきそうだ。好きな女子生徒の気持ちを理解できるようになるかも(22日=中央社)

 同校の生徒会は今年5月の創立記念イベントで、性別イメージの打破を目指して男子生徒にスカートの着用を呼び掛ける「男のスカートウイーク」を開催。多くの生徒が呼び掛けに応じた。一部の市議会議員が「子供を板橋高中で学ばせたくないとの声が多くの保護者から上がっている」と批判したことがきっかけとなり、インターネット上で広く議論を呼んだ。

 板橋高中の校長は「活動は性別イメージの打破や個性の尊重を目指すもので、強制的なものではなく、定期的に実施されるものでもない」と釈明した。事態は蔡英文総統の目にも止まり、「スコットランド人(男性)もスカートをはくのでは?」とコメントし、寛容な態度で受け入れるよう社会に求めた。

 そして板橋高中は6月27日、生徒の代表者を含めた会議を開き、服装に関する校則を議論した。その結果、従来は「男子は紺色の長ズボン、女子は紺色のスカート(長ズボン)を着用する」となっていた制服の規定が、「制服のズボン(スカート)は青か黒を基調とするものを着用する」に改定され、男子もスカート着用が可能となった。

 ただ、スカートの丈については従来通り「膝上10センチメートルより短くしてはならない」との規定が残された。

 新しい校則は9月から始まる新年度より適用される。学校側は「生徒の自主性を尊重するものであり、スカート着用を奨励するものではない」と説明しているが、イベントで男子生徒からは「初めてスカートをはいたけど、これからも機会があればはこうかな」との声も上がっており、同校では「スカート男子」が珍しくなくなるかもしれない。