ニュース 社会 作成日:2019年7月31日_記事番号:T00084931
基隆市在住の40代男性は今年5月、疎遠だった父親が多額の借金を残して死亡したと聞かされた。債務を背負いたくないと考え、慌てて相続放棄を裁判所に申し立てた。すると数日後、父親は複数の不動産を所有していたため、これらを売却すれば借金を返済しても500万台湾元(約1,750万円)以上が残ることが判明した。急いで相続放棄の取り消しを申請したが時すでに遅し、遺産は会ったこともない親戚の手に渡ることとなった。
父親はインドネシア出身で、台湾人女性と結婚し、男性は一人息子だった。母親の死亡後、基隆市で一人暮らしを始め、父親との関係は疎遠となった。
母方のおじから今年5月、父親は生前、多額の借金を抱え、債権銀行と訴訟中だったと聞かされた。男性は裁判所に駆け込み、相続放棄の申し立て手続きを行った。
そのわずか6日後、死んだ父親の弁護士から連絡があり、父親は基隆市と台北市南港区に住宅を所有していたと告げられた。しかも南港区の物件は1,000万元以上の価値があり、これら不動産を処分すれば、借金を返済しても500万元は残る計算だという。
男性は直ちに裁判所へ向かい、相続放棄の取り消しを申請した。しかし裁判所は、書面で相続放棄を申し立てた時点で有効となり、取り消しはできないとして申請を却下した。
弁護士によると、父親の遺産の相続順位は、▽子供▽孫▽両親▽兄弟姉妹▽祖父母──の順となる。男性は独身で子供はおらず、父親の両親も他界しているため、相続放棄の結果、会ったこともないインドネシア人のおじが遺産を受け取ることとなった。
多額の借金があると告げた母方のおじは、法定相続人ではないので、インドネシアのおじと共謀して男性をだましたとは考えにくい。弁護士は、相続放棄をする際には、親戚や友人の助言、インターネットなどの情報だけに頼って安易に判断しないよう提言した。
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