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中国人の台湾個人旅行、8月から中断【表】


ニュース 商業・サービス 作成日:2019年8月1日_記事番号:T00084948

中国人の台湾個人旅行、8月から中断【表】

 中国文化旅遊部(文化観光省)は31日、8月1日から中国全土47都市の住民による台湾への個人旅行の許可証発給を停止すると発表した。団体旅行は現時点で制限を受けない。1日付工商時報が伝えた。

/date/2019/08/01/11tour_2.jpg中国人の個人旅行者が多い金門島などでは、地元の観光業に大きな影響が出そうだ(31日=中央社)

 中国側は「現在の両岸(中台)関係を鑑みた措置」としており、来年1月の台湾総統選挙に向けて今後エスカレートする選挙戦との関連が指摘されている。中国は2016年1月の前回総統選でも、1カ月前の15年12月中旬から台湾への観光客数を95%削減した経緯がある。

 内政部移民署の統計によれば、中国人の個人旅行客は昨年107万人を数え、今年も1~6月で63万人以上が訪れていた。

 今回の措置で、台湾を訪れる観光客は70万人以上減少し、国際観光収入も375億台湾元(約1,300億円)の減少が見込まれるため、台湾観光業に大きな影響が出そうだ。台湾の今年の域内総生産(GDP)成長率を0.2ポイント押し下げるとの試算も示された。

 台湾総統府の黄重諺報道官は「中国側の一方的な制限を遺憾に思う。両岸間の相互理解にもプラスにならない」とコメントし、中台間の正常な旅行や交流が政治的な要素によって妨げられることは望まないとの立場を表明した。

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