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北東ア「最高」の基地局、玉山で運用開始


ニュース 社会 作成日:2019年8月5日_記事番号:T00085008

北東ア「最高」の基地局、玉山で運用開始

 台湾の最高峰、玉山(標高3,952メートル)群峰の一つ、北峰の山頂近くに設置された移動通信用基地局の運用が2日始まった。同基地局は北東アジアで最高地点に位置するとともに、台湾で初めて太陽光発電で稼働する基地局となる。

/date/2019/08/05/19kakomi_2.jpg玉山北峰行動通信基地台。標高だけでなく、建設の難度も史上最高だった。必要な電力は太陽光発電で賄う(2日=中央社)

 今回、北峰の海抜3,844.5メートル地点に建設された基地局「玉山北峰行動通信基地台」は、構想から7年もの準備期間を要し、昨年ようやく着工。施工期間に9カ月を費やして今年6月に完成した。建設に要した費用4,300万台湾元(約1億4,400万円)余りは、中華電信、台湾大哥大(台湾モバイル)、遠伝電信(ファーイーストーン・テレコミュニケーションズ)の通信キャリア大手3社が共同で負担した。

 建設に当たっては、片道に2日を要する高低差1,200メートル、全長13キロメートルの険しい山道を、20人以上の作業員が計902往復し、通信設備や太陽電池パネルなど総重量24トンを超える資材を担いで運び上げた。

 登山口のある塔塔加(タタカ)遊客中心で2日に開かれた運用開始式典には、中華電信の謝継茂董事長をはじめ、各社の幹部が出席して作業員の労をねぎらった。

 年間5万人を超える登山客が訪れる玉山では、周囲を取り囲む山々に通信信号が妨害されて通信の死角となり、遭難事故が発生して救助を要請しようとしても連絡が困難な状況がたびたび起きていた。

 国家通訊伝播委員会(NCC)によると、北峰に基地局が開設されたことで玉山群峰を含むエリアでは携帯電話用通信信号のカバー率が上昇。今後、登山客の「命綱」として活躍が期待される他、通信不良に悩まされずソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を通じて山頂に「チェックイン」することも容易になるという。