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農作物の衛星観測に中国衛星、業者との契約を解除


ニュース 社会 作成日:2019年8月7日_記事番号:T00085057

農作物の衛星観測に中国衛星、業者との契約を解除

 行政院農業委員会(農委会)農業試験所が台湾の農作物成長状況を衛星画像で観測するため、今年5月に実施した入札に関連し、落札業者が中国の観測衛星の画像を入手しようとしていたことが分かり、情報セキュリティー上の問題があるとして7月22日に業者との契約を解除していたことが判明した。7日付蘋果日報が伝えた。

/date/2019/08/07/18map_2.jpg農委会の陳副主任委員は6日記者会見を開き、農業技術の研究に用いるためで、安全保障上の懸念はないと強調した(6日=中央社)

 契約は解除されたものの、入札実施段階から中国の衛星を使用することが前提だったのではないかとの疑惑が浮上している。

 問題の事業は台湾の「鉑星」という企業が990万台湾元(約3,300万円)で落札した。蘋果日報の調査によると、解像度、波長などの入札要件を全て満たす衛星は事実上、中国の「珠海1号」しか存在しないことが分かった。

 鉑星が衛星画像を入手する予定だった中国の珠海欧比特宇航科技は、中国の国有企業「中国航天科工集団」のサプライヤーとなっている。

 農業試験所の林学詩所長は蘋果日報の取材を拒否。農委会の陳駿季副主任委員は「衛星画像と食料安全を混同して論じるべきではなく、連想が過ぎる」と話した。