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記事番号:T00085060
2019年8月8日15:52

 ノートパソコンは第2四半期、米国の対中制裁関税の範囲拡大への懸念から、ブランド企業が出荷を前倒しで拡大させた。宏碁(エイサー)は348万5,000台と、前期比38.6%の大幅増となった。ただ、9月に制裁関税第4弾が発動されれば、消費者心理に影響して需要が縮小する恐れがある。8日付経済日報が報じた。

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 市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)が7日発表した統計によると、ノートPCの第2四半期世界出荷台数は4,146万5,000台で、前期比12.1%増加した。出荷前倒しの他、インテル製中央演算処理装置(CPU)の供給不足をアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の製品で補う動きが進んだことや、グーグル「クロームブック」の需要拡大も貢献した。

 エイサーは、前期比増加幅が大手6ブランドで最大だった。北米市場に注力しているため、前倒し出荷が最も鮮明に数字に反映した。ブランド別順位は、アップルを抜いて4位に浮上した。

 1~3位は▽HP、1,025万台(前期比11%増)▽聯想集団(レノボ)、895万5,000台(34.2%増)▽デル、691万台(8.8%減)──、5位のアップルは321万台で1.7%増だった。華碩電脳(ASUS)は6位で298万台、17.3%増加した。デル以外は全てプラス成長だった。

 トレンドフォースの予測によると、第3四半期の世界出荷台数は4,297万5,000台、前期比3.6%増で、引き続き増加が見込まれる。下半期の見通しについては、制裁関税第4弾が出荷台数を最も大きく左右する要因となり、コスト増の回避狙いで当面は出荷が増えるが、9月に発動された場合、その後は需要が冷え込むと予想した。

受託生産、9月から低迷懸念

 ノートPC受託生産大手の▽仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)▽広達電脳(クアンタ・コンピューター)▽英業達(インベンテック)▽緯創資通(ウィストロン)──は、8月までは好調な受注が続く見通しだ。ただ、インベンテックは、9月以降は減少するとの見通しを示した。

 業界関係者は、各社が中国からの生産移転を進めているものの、第4弾として予告されている制裁関税率10%では生産移転のコストの方が高くつき、前倒しでの出荷で影響を緩和せざるを得ないと指摘。税率が25%に引き上げられれば生産移転の効果が明らかになり、動きがさらに加速すると分析した。

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