ニュース 社会 作成日:2019年8月14日_記事番号:T00085206
はるか宇宙のかなたから幾年もの旅をして、私たちの元にやっと届く星々の光。そんな星々との出会いは、きらびらやかな街の明かりに妨げられ、年々難しくなっている。こうした中、合歓山(南投県など)がこのほど、地元の「光害」防止の努力により、国際ダークスカイ協会(IDA)の星空保護区「インターナショナル・ダークスカイ・パーク」に台湾で初めて認定された。
条件がそろえば山々の向こうに天の川が輝く美しい写真を撮ることができる(南投県政府リリースより)
合歓山山麓は省道14甲線が通っており、台湾で唯一、車に乗って訪れることのできる海抜3,000メートルの観光エリアだ。街明かりによる「光害」の影響が少ない上、大気の透明度が高く、低層の雲にも遮られない、星空観測にうってつけのスポットとして人気を集めている。
そんな合歓山にほれ込んだ天文ファンの団体「台湾星空守護聯盟」は、2014年から地元の清境観光協会などと協力して星空を守る活動を続けてきた。周辺の住民も、電灯に覆いをかぶせたり、光源を下に向けるなど星空の環境保護に協力。霧が出た際に起こる光の散乱を低減するためだ。
そんな努力が実り、南投県政府などによる18年の申請から1年に及んだIDAによる実地測定の結果、合歓山は7月31日、台湾初、アジア3カ所目の「インターナショナル・ダークスカイ・パーク」に認められた。IDAは「地域と政府の協力の模範」と称賛した。
清境観光協会は今後、既に設置されている空中遊歩道の夜間利用開放を働き掛けていく他、星空バスツアーを企画し、観光資源としてアピールしていく考えだ。南投県政府は、現在は使われていない昆陽派出所(海抜3,070メートル)に大型望遠鏡を設置する検討に入った。設置されれば、台湾最高地点の天文台となる。
台北市天文協会の劉志安常務理事は、省道14甲線沿いの鳶峰観景台(展望台)から小風口にかけての約15キロメートルの区間が絶好の星空鑑賞ポイントと話した。沿線の昆陽休憩所や、台湾の道路最高地点の「武嶺」、宿泊施設の「松雪楼」など開けた場所が絶景ポイントだという。
週末は都会の「光の喧騒(けんそう)」を離れて、合歓山に星を数えに行こう。隔てるものが何もない満天の星の下で、大自然と一つになれるに違いない。
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