工作機械部品大手、上銀科技（ハイウィン・テクノロジーズ）は15日、台中市精密機械科技創新園区での生産ライン増設などの投資案が、政府の台商（海外で事業展開する台湾系企業）Ｕターン投資促進プラン「歓迎台商回台投資行動方案」の承認を受けた。顧客の台商が米中貿易戦争を受けてＵターン投資を加速させており、需要拡大が予測されるためだ。投資額は62億台湾元（約210億円）で、就業機会1,250件を創出する見通しだ。16日付工商時報などが報じた。
ハイウィンはこの他、▽台中工業区工場と大埔美精密機械園区（嘉義県）第２期での工場拡張▽雲林科技工業区（雲科）第３期での工場新設──に投資し、▽ボールねじ▽リニアガイド▽単軸ロボット──などを生産する。経済部によると、これまでにＵターン投資を決めた台商の７割がハイウィンの顧客だ。
経済部が主導する投資台湾事務所（インベスト台湾）が同日「歓迎台商回台投資行動方案」適用を承認したのは、投資額が大きい順に▽ハイウィン▽全地球測位システム（ＧＰＳ）製品用アンテナと保護部品の世界大手、23億元以上▽不織布大手の康那香企業（ＫＮＨエンタープライズ）、17億元▽華新麗華（ウォルシン・リーワ）傘下のプリント基板（ＰＣＢ）メーカーの瀚宇博徳（ハンスターボード）、15億元以上▽無線通信用アンテナの台湾最大手の譁裕実業、約５億元──で、合計123億元だった。約1,900件の就業機会創出を見込む。
これまでに「歓迎台商回台投資行動方案」適用の承認を受けた企業は111社で、累計認可額は5,484億元以上に達した。就業機会４万7,660件以上の創出が見込まれる。審査待ちは依然40社余りに上る。
