ニュース 自動車・二輪車 作成日:2019年9月3日_記事番号:T00085547
8月の新車登録台数は2万3,964台(前年同月比8%減)で、輸入車が1万2,918台(0.2%増)と過去最高のシェア53.9%を占め、単月で初めて台湾生産車を上回った。輸入車優位の傾向は明確で、自動車サプライチェーンは台湾生産車市場が圧迫される状況に危機感を強めている。3日付経済日報などが報じた。
今年は大きな買い物には縁起が悪いとされる旧暦7月の「鬼月」が8月1~29日と、ほぼ8月全体とかぶった。鬼月前のセールが終わった販売部門は夏季休暇を取得、台湾生産車の大幅販売減は当然だった。一方、輸入車は大部分が船便到着ベースで新車登録を行うため、比較的鬼月の影響を受けにくく、例年輸入車のシェアが高まる。8月の53.9%は顕著に高い数字となった。輸入車の通年シェアは2009年の19.57%から18年は45.3%へと、年々上昇している。
8月の新車登録台数首位は、輸入車のトヨタのスポーツ用多目的車(SUV)「RAV4」で前年同月比75%増の1,573台。台湾生産車では、昨年末より日産のSUV「キックス」、フォードのセダン「フォーカス」、トヨタのセダン「カローラ・アルティス」といった人気車種の新モデルが相次いで投入されたが、欧州ブランドが下半期に輸入車の新車種を相次いで発表する予定で、台湾生産車に不利な状況が続く見通しだ。
ディーラーは、台湾生産車には薄利多売で、粗利益率が低い車種がいくつもあり、規模の経済を武器とする輸入車に太刀打ちできず、いずれ経営に行き詰まるケースも出てくると指摘。また、重要部品を輸入に頼っているものの、例えばエンジンに完成車と同じ17.5%の高い関税率がかかっているため、政府がそれらを引き下げて、台湾生産車のコストを低減し競争力向上に取り組む必要があると強調した。
裕隆日産、2位浮上
8月の新車登録台数ランキングで、首位のトヨタ台湾総代理店、和泰汽車は6,762台、前年同月比6.4%増だった。RAV4の販売好調がけん引した。カローラ・アルティスは生産を手掛ける国瑞汽車の夏季休暇で1,468台に減少した。
裕隆日産汽車はキックスの貢献によって31.8%増の2,152台となり、1年9カ月ぶりにシェア2位に浮上した。3位の中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)は1,892台で42%減と落ち込んだ。
4位は台湾賓士(メルセデス・ベンツ台湾)で、5.1%増の1,843台。福特六和汽車(フォード六和モーター)は42.1%増の1,397台と、フォーカス人気で5位に浮上した。
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