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外食宅配サービスに落とし穴、個人情報流出のケースも


ニュース 社会 作成日:2019年9月3日_記事番号:T00085569

外食宅配サービスに落とし穴、個人情報流出のケースも

 台湾では最近「Uber Eats(ウーバーイーツ)」や「foodpanda(フードパンダ)」などの外食宅配代行サービス(フードデリバリーサービス)の利用者が、配達員から嫌がらせを受けたり、個人情報を流出されたりといった被害が相次いでいる。

 問題となっている外食宅配代行サービスは、提携飲食店のメニューを消費者がスマートフォンアプリで注文し、業務委託を受ける配達員が自動車やバイク、自転車、徒歩などで届ける仕組みだ。配送手数料を加えた代金はクレジットカードで支払う。

 フードパンダの場合、配達員は利用者の注文内容と届け先住所に加え、連絡用の電話番号を入手できる。このため先ごろ、配達員が同サービスを利用した女性の電話番号を使って、対話アプリ「LINE(ライン)」でメッセージを送りつけて嫌がらせをしたり、住所や電話番号を他の配達員に公開するといったトラブルが発生した。

 フードパンダは、電話ではなくアプリを通じた連絡方法を導入したと説明したが、現在も配達員は依然として利用者の電話番号を入手できる状態となっている。このため利用者からは、電話番号が配達員に知られないよう、アプリに通話を転送する機能を導入すべきとの声が出ている。

 一方、ウーバーイーツの場合、配達員と利用者の間の連絡はアプリのみとなっており、電話番号が知られる恐れはない。しかし、女性タレントが配達員によってインターネット上に自宅住所を公開されるという事例が既に発生している。

 ウーバーイーツは、規定に違反した配達員とは提携契約を打ち切るとしているが、配達員に悪意があった場合、業者側がどのような対策を講じても個人情報が流出する危険性は残る。

 こうした被害を防ぐ方法として、フードパンダとウーバーイーツの両方から配達業務を請け負った経験を持つ人物は、詳細な住所を登録するのではなく、マンションのロビーや通りの名前だけにとどめ、氏名もフルネームではなくニックネームで十分と提言した。

 利用者が個人情報流出の被害に遭った場合、配達員、または業者に法的責任を取らせることができるが、取り返しのつかない事態になるケースも考えられる。特に一人暮らしの女性は利用に十分注意が必要だ。