ニュース 社会 作成日:2019年9月5日_記事番号:T00085628
行政院環境保護署(環保署)が初めて行った台湾全土計51カ所のダムの水質調査で、日月潭(南投県)を除く50のダムが全て富栄養化していることが分かった。重要ダムの鳳山ダム(高雄市)、明徳ダム(苗栗県)が最悪で、測定した全ての箇所で富栄養化が認められた。大埔ダム(新竹県)は、上流の峨眉湖の水質問題と養豚農家の排水で、水面がホテイアオイで覆われている状態だった。なお、台北市と新北市の一部地域に水を供給している翡翠ダム(新北市)は、自ら測定を行っているため今回の調査対象には入っていない。
富栄養化は家庭排水、農牧業の汚染水によってもたらされる窒素・リンなどの栄養塩類が原因で、アオコや悪臭を生み、浄化コストを増大させる。
今回は、▽基隆河▽大漢渓▽大安渓▽大甲渓▽濁水渓▽曽文渓▽阿公店渓▽高屏渓──などダムに流入する全土21の河川の水質調査も同時に行ったところ、58%で大腸菌群が、37%で生物化学的酸素要求量(BOD)が基準値を超えたことが分かった。上流での人間の活動が河川に影響し、それがダムの水質に悪影響を与えているといえる。
金門、澎湖、馬祖のダム26カ所のうち23カ所が、特に金門では全11カ所のダムが富栄養化しており、離島の水質状況が良くないことも示された。
金門県自来水廠によると、面積が小さく深度が浅い人工湖の金湖ダムは自浄能力を欠いている他、県内の多くのダムは牧畜や田畑、家庭からの排水が流れ込みやすい川下に設けられているため、富栄養化が深刻になっている。過去20年にわたってダム湖のヘドロしゅんせつなどの改善対策に取り組んできたが、効果は限定的という。同県政府の職員は「金門のダムは本来は利用してはならないのかもしれない。しかし、離島では他に選択がない」と嘆いている。
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