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記事番号:T00085629
2019年9月6日15:51

 中国人観光客の減少対策として行政院は5日、台湾域内の個人旅行者を対象に、交通・宿泊・観光の11項目から成る観光振興策第2弾を発表した。台湾高速鉄路(高鉄)の往復(平日出発)で宿泊料金が無料となる選択もあるセットプランや、指定ホテル宿泊で夜市(ナイトマーケット)クーポン券200台湾元(約685円)分を配布するプランなど。期間は16日から年末まで。経費10億2,500万元で経済効果30億~50億元を見込む。6日付工商時報などが報じた。

/date/2019/09/06/00plan_2.jpg周永暉観光局長は、夜市クーポン券は身分証番号を基に1人1回しか配布しないが、宿泊予約者が異なれば複数回もらえると説明した(5日=中央社)

 高鉄は、台北~左営間の指定席の往復運賃と高雄の指定ホテル1泊朝食付きで2,980元など、高鉄と宿泊のセットプランを提供している。台北~左営間は片道1,490元なので、ホテル宿泊料金は無料だ。この他、高鉄は10月1日より、指定のホテル150軒の公式サイトで宿泊を予約した場合、高鉄の指定席を25%引きとする。

 経済部は、観光振興策第1弾で台湾域内旅行の宿泊者1人当たり1,000元を補助しているのに加え、1室1泊ごとに夜市クーポン券50元を4枚配布する計画だ。北部、中部、南部で宿泊した場合、それぞれのエリア内の夜市でしか使用できないが、東部・離島の宿泊なら台湾全土の夜市で使用できる。夜市クーポン券には宿泊施設のスタンプが押印され、おつりは出ない。現金への交換も不可だ。投資額は5億8,000万元で、夜市に商機17億4,000万元をもたらすと見込む。

 故宮博物院は、個人旅行者が2人の来館で、2人目の入場料を無料とする。65歳以上は入場無料。国立台湾博物館、国立台湾歴史博物館、国立台湾史前文化博物館や、国家森林遊楽区などは12歳以下の入場を無料とする。

 9月1日施行の観光振興策第1弾は、団体旅行や個人旅行の宿泊補助などから成り、経費36億元、経済効果は256億元を見込む。

 一連の観光振興策で、秋冬の台湾域内旅行に弾みが付きそうだ。一方、台湾国際観光救援服務協会の許高慶理事長は、仕組みが複雑過ぎて観光業者も理解できておらず、観光振興の効果がそがれると懸念を示した。静宜大学観光学系の黄正聡副教授は、海外からの観光客の方がすぐに成果は出なくとも投資効果が大きいと指摘した。世新大学観光学系の陳家瑜教授は、来年1月の総統選挙を見据えたばらまきと批判した。

観光業者の融資支援も

 林佳龍交通部長は5日、中小企業信用保証基金の融資を受ける宿泊施設に対し、交通部観光局が5億元の信用保証を行うことを決めた。早ければ9月末までに施行する。期間は2021年まで、融資限度額は総額100億元。

 また、02年から施行している優遇融資について、交通部は5年間の利息のみを支払う元金据え置き期間が終わっても、元本返済が困難であれば据え置き期間の延長を検討するとした。

 優遇融資は今年7月までに245件が認められ、融資残高は106億元余り。内訳は、▽宿泊施設、197件・72億1,000万元▽観光ホテル、26件・27億6,000万元▽観光施設、14件・6億4,000万元▽旅行業、8件・2,000万元──。中国人観光客の急減で、資金需要が高まっている。

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