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ヤミ金のボス、横領の部下に殺害される


ニュース 社会 作成日:2019年9月6日_記事番号:T00085652

ヤミ金のボス、横領の部下に殺害される

 新北市で無許可で金融業を営んでいた経営者の男性(54)を6月に殺害したとして4日、元部下の3人の男が逮捕された。3人は業務で得た金を横領しており、これが被害者にばれたことが犯行の動機とみられる。殺害後は、遺体を焼却して地中に埋めるなど隠蔽(いんぺい)工作を図っていた。

/date/2019/09/06/18kakomi_2.jpg警察は、重機で農地を掘り起こし、遺体などから男性の身元を特定した。酷薄で残忍な犯行が社会に衝撃を与えている(5日=中央社)

 被害者の男性は新北市泰山区に事務所を構え、ヤミ金融業を営んでいた。2,000万台湾元(約6,800万円)の預金を抱えるなど羽振りが良く、部下たちには住む部屋を借り、生活費も負担していた。

 しかし今年初め、男性は帳簿を調べていた際、収入が100万元ほど足りないことに気付き、部下の江昶濬容疑者(27)、唐世豪容疑者(28)、陳天賜容疑者(40)の3人に疑いの目を向けた。

 裏付け調査を進めて、6月16日夜に事務所に3人を呼び出し、「帳簿のごまかしがばれないとでも思ったか」などと厳しく追及した。

 3人は報復を恐れて事前に殺害を決めていたもようで、用意していた刃物で男性をその場で殺害。遺体をスーツケースに詰めて車に乗せ、現場から67キロメートル離れた宜蘭県壮囲郷にある江容疑者の実家そばの農地まで運んだ。そして、8時間かけて木炭で焼却し、金づちで骨を粉砕して地中に埋めた。

 男性と連絡が取れなくなった家族が部下や友人に問い合わせたところ、6月末に突然、男性から「用事で出掛けている」とのメッセージが届いた。しかし、再び連絡が途絶えたことから犯人による偽装を疑い、警察に通報した。

 その後、警察の捜査により男性の事務所から血液反応が出た。警察はまた、男性が6月16日に3人に電話をかけていたこと、同日夜に男性の携帯電話の位置情報が宜蘭で途絶えたこと、同時間帯に3人が宜蘭を訪れていたことから、この3人によって殺害された可能性が高いと判断し、今月4日逮捕した。

 唐容疑者と陳容疑者は犯行を否認したが、江容疑者は良心の呵責(かしゃく)から「16日にスイカ包丁(西瓜刀)や果物ナイフでボスを殺した、遺体を実家近くで焼いて埋めた」と自供。「ボスには普段から良くしてもらい、犯行を後悔している」と話した。