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記事番号:T00085654
2019年9月9日16:09

 9日付自由時報のまとめによると、今年上半期の鴻海科技集団(フォックスコン)から中国への送金はゼロで、前年同期の約53億台湾元(約180億円)から大幅に減少した。同社は中国への累計投資額が台湾上場企業として最大だが、送金額がゼロになるのは中国投資開始後で初めてだ。米中貿易戦争を受けて、これまで盛んだった電子業界の中国投資にブレーキがかかったことを象徴している。

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 鴻海は、業務割合の4割近くを占める米アップル向けで米中貿易戦争による影響が大きく、中国投資に急ブレーキがかかったとみられる。同社の中国送金額は2016年に600億元以上に上っていた。17年は153億元、18年は60億元だった。今年上半期までの累計送金額は2,061億元だ。

 今年上半期の台湾の上場・店頭公開企業の中国送金額上位3社は、▽台湾生命保険大手の中国人寿保険、約54億元▽台湾化学繊維(フォルモサ・ケミカルズ&ファイバー、台化)、約37億元▽台湾水泥(台湾セメント、TCC)、約32億元──の順だった。中国人寿が首位だった要因は、出資する建信人寿保険の財務改善のための増資に伴うものだ。

 台塑集団(台湾プラスチックグループ)は、▽台化▽台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス、台塑)▽南亜塑膠工業(南亜プラスチックス、南亜プラ)──の3社合計が約92億元に上った。

 今年上半期の上場企業の中国送金額は460億元にとどまった。通年でも1,000億元以下の見通しで、世界金融危機当時の09年に記録した過去最低額を下回る可能性もある。過去1年間でも1,227億元で、馬英九前総統時代の年間平均1,800億元を大幅に下回った。

 18年上半期の中国送金額上位3社は、▽聯華電子(UMC)、約116億元▽鴻海、約53億元▽台化、約45億元──だった。

 今年上半期までの中国への累計送金額は2兆4,224億元で、このうち58%は馬前総統の任期8年間に行われた。上位3社は、▽鴻海、2,061億元▽台湾セメント、522億元▽富邦金融控股(富邦金)、497億元──の順だった。▽台化▽台塑▽南亜プラ──の台湾プラ3社の合計額は1,217億元だった。

資金還流率、過去最高に

 一方、中国投資資金の還流額は増加しており、今年上半期は75億元だった。上半期の送金額に対する還流額の比率は過去最高の16.3%に達した。台商(海外で事業展開する台湾系企業)の台湾生産回帰が関連しているとみられる。累計還流額は、昨年第1四半期までの約3,096億元から、今年第2四半期までの3,550億元へと400億元以上増加した。

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 また、台湾の上場・店頭公開企業による中国子会社の処分が増加しており、累計処分額は昨年第1四半期までの約1,059億元から、今年第2四半期までには約1,416億元へと350億元以上増加した。中国子会社の処分は、中国の投資環境の悪化で16年以降顕著に増加していた。過去3年半で722億元以上に上る。

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【図】

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