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郭氏支持票の流れ、予測困難【図】


ニュース 政治 作成日:2019年9月18日_記事番号:T00085830

郭氏支持票の流れ、予測困難【図】

 鴻海精密工業の郭台銘(テリー・ゴウ)前董事長の出馬断念で、総統選挙は再選を目指す民進党の蔡英文総統と国民党の韓国瑜高雄市長の事実上の一騎打ちとなる見通しだが、今後は、郭氏を支持していた層がどの候補に回るが鍵を握る。ただ、現時点で予測は困難だ。

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 蘋果日報が毎週実施している世論調査では、郭氏を含む三つどもえの争いとなるシナリオで、郭氏は何度も支持率で韓氏をリードしていた。先週9日の調査では、郭氏の支持率は21.4%に低下し、蔡氏(34.7%)、韓氏(28.7%)の後塵(こうじん)を拝したが、郭氏は特定の支持政党を持たない中間層の29.6%の支持を獲得した他、「やや国民党支持」「やや民進党支持」の層からそれぞれ26.3%、17.5%の支持を得ていた。このため、郭氏支持層の票の流れが、今後の選挙情勢を占う上で重要となってくる。

 台北海洋科技大学の呉瑟致助理教授は、「郭氏支持者の票は韓氏にも蔡氏にも流れず、投票意欲が低下するだけではないか。韓氏陣営が郭氏支持層の票を吸収するには、具体的で目玉のある経済政策を示す必要がある」と指摘した。

 東海大学政治学系の沈有忠教授は、「郭氏支持層はそれぞれ涙をのんで国民党、民進党支持に回帰することになるが、韓氏は市長としての功績がない上、失言を繰り返しており、郭氏の票を獲得することはできないのではないか」と分析した。