ニュース 社会 作成日:2019年9月23日_記事番号:T00085911
20日に台東県の海岸を観光客が散策していたところ、レンガのような物体を発見した。手に取ってよく見てみると、表面に「ヘロインブロック」の文字が記されていたため、すぐに警察に通報。警察官が調べたところ、本物のヘロインと判明した。
発見されたヘロインブロック。こうした麻薬が汚染を引き起こし、海洋生物が広範囲で死滅している疑いもある(21日=中央社)
ヘロインブロックが見つかったのは台東県達仁郷南田村の海岸。当地はコレクターの間で高値で取引される「南田石」や「西瓜石」などの産地として知られる。この海岸で20日午後、新北市から来た観光客が貴重な石は落ちていないかと熱心に探していた際、ふと波打ち際に目をやると、そこに何やらレンガのような物体が浮き沈みしていた。好奇心に駆られた観光客が手に取ってみると、パッケージに「双獅牌ヘロインブロック」の文字が記されていた。
物体が本物のヘロインと判明したことを受けて、警察は周辺の海岸を封鎖して一帯を徹底的に捜査。その結果、同様のブロックが32個発見された。
なお「双獅(地球)牌」とは、「黄金の三角地帯」と呼ばれるタイ、ミャンマー、ラオスの国境地域で密造される少数民族シャン族の武装組織「モン・タイ軍」の資金源となっている著名なヘロイン・ブランドで、純度が高いことで知られる。今回、台東の海岸で見つかったブロックは1個当たりの重さが約370グラムで、末端価格は合計6,000万台湾元(約2億1,000万円)を超える。
捜査関係者や地元の漁業関係者によると、麻薬や銃、農産品の密輸グループの間では近年、貨物船や漁船で台湾の海岸近くまで運んだ密輸品に、ケミカルライトや全地球測位システム(GPS)装置を付けて海中に投下。台湾側で待機していた仲間が小型船を使って投下地点に向かい、潜水して回収する手口が主流となっており、今回見つかったヘロインは気象条件など何らかの要因で回収できず、浜に打ち上げられたものとみられる。
台東県では先ごろ、離島の蘭嶼沖で約1,500キログラムの麻薬を密輸しようとした漁船が見つかり、しかも警官が事件に関与していたことが判明した。県議会議員などからは「台東が麻薬天国になる」と懸念する声が上がっており、政府にも対策を求めている。
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