ニュース 社会 作成日:2019年9月24日_記事番号:T00085943
民間の気象情報会社、天気風険管理開発(ウェザーリスク・エクスプロア)の彭啓明総経理はこのほど、地球温暖化にヒートアイランド現象が加わることで台湾の都市部では過去100年で気温が1.4度上昇したと指摘した。これは世界平均(0.7~0.8度)の約2倍相当の数値で、台湾が温暖化に深刻な影響を受けている状況が明らかとなった。
環境保護団体のグリーンピースも先ごろ、「地球温暖化による海面水位の上昇が台湾にもたらす衝撃分析」とのレポートを発表。これによると、台湾では過去約100年間で地表の温度が1.3度上昇した。特に近年は上昇が加速しており、最悪の場合、21世紀末には現在より3度以上、温度が高くなる恐れがある。
グリーンピースは、今後、世界中で二酸化炭素(CO2)排出量削減に対する積極的な取り組みが行われなかった場合、2050年に台湾では土地1,398平方キロメートル、人口120万人が海面水位の上昇による影響を受けると分析している。台湾本島南西部の沿海地域における影響が最も深刻で、中でも台南市は310平方キロメートルが水面下に沈むと推測されている。
この他、台北盆地では将来、3メートルの高さまで水位が上昇し、大台北地区(台北市、新北市、基隆市)地区の3分の1が水没する恐れがあると指摘する専門家もいる。
昨年、企業が行政院環境保護署(環保署)に申告したCO2排出量を蘋果日報がまとめた統計によると、排出量が多かった企業は上位から▽台湾電力(台電、TPC)▽台塑石化(フォルモサ・ペトロケミカル、台塑化)▽中国鋼鉄(CSC)▽麦寮汽電▽中龍鋼鉄(ドラゴン・スチール)▽和平電力▽台湾中油(CPC)▽台湾化学繊維(フォルモサ・ケミカルズ&ファイバー、台化)▽台湾水泥(台湾セメント、TCC)▽台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス、台塑)──で、10社の合計排出量は1億9,483万トンと台湾全体の約6割を占めた。
グリーンピースは、台湾は世界でも気候の変動による影響を最も強く受ける国・地域に属していると指摘し、来年1月に実施される総統選挙の立候補者は、持続可能なエネルギーおよび環境に関する明確な政策を示すよう求めた。
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