ニュース 社会 作成日:2019年9月26日_記事番号:T00085997
高雄市ではごみのポイ捨て行為を発見した市民が、証拠写真や動画を撮影して当局に通報すれば、行為者から徴収した罰金の一部を賞金(奨励金)として獲得できる制度が施行されている。インターネットを通じての通報も可能で、月に平均9万台湾元(約31万円)以上の賞金を稼ぐ「プロ」も出現している。
条例に基づき市民によるポイ捨ての通報を奨励する高雄市では、同市環境保護局(環保局)がインターネット上に「民衆検挙システム」サイトを開設している。同システムの登録会員となれば、従来のように1件ごとに氏名などの必要事項を書類に記入する必要がなくなり、通報がより容易になった。
会員登録を済ませた市民が、たばこの吸い殻のポイ捨てやビンロウをかんだ際に出る汁やかすの吐き捨てといった行為を目撃した場合、証拠写真または動画を撮影し、システムにログインした上でアップロードすれば通報は完了する。この情報に基づき当局が摘発に成功すれば、行為者から徴収する罰金の一部が賞金として通報者に支払われる仕組みだ。
なお、たばこの吸い殻のポイ捨て行為に科せられる罰金は1,200元で、通報者への賞金はその20%に当たる240元、ビンロウの汁やかすの吐き捨て行為の罰金は1,800元で、賞金はその35%に当たる630元となっている。
環保局によると2018年に寄せられた通報は2万6,458件で、計761万元の賞金が支払われた。うち個人が獲得した賞金額首位は56万元、2位は34万元、3位は33万元だった。さらに今年は、7月末時点で既に2万2,777件の通報が寄せられ、支払われた賞金額は625万元を超えた。個人の賞金額首位も67万元と既に昨年通年の首位を大きく上回っており、月平均9万6,000元の「高給取り」となっている。
ただ1位の市民は今年、7月までに2,321件(賞金獲得率は85%)の通報を行っており、1日当たり10件以上の「仕事」をこなしていた計算で、まるで職業として取り組んでいるかのようだ。
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