ニュース 建設 作成日:2019年10月3日_記事番号:T00086127
米中貿易戦争を受けた台商(海外で事業展開する台湾系企業)のUターン投資によって、台中市でオフィスビル需要が高まっている。台中市のデベロッパー、聯聚建設が初めて手掛けた商業オフィスビル「聯聚中雍大廈(ザ・ランドマーク)」(西屯区)は7割が成約済みで、来年はグループ全体のプロジェクト販売額が過去最高の220億台湾元(約760億円)に達する見通しだ。デベロッパー各社は沸き立つ商機を好感している。3日付経済日報などが報じた。
聯聚中雍には、従来型産業の世界的大手が多数入居する。カーテン製造最大手の億豊綜合工業が約10億元で3フロアを購入した他、▽高級靴受託生産最大手の九興控股(ステラ・インターナショナル・ホールディングス)▽面ファスナー製造大手の百和興業▽帽子製造大手の全成製帽廠──などが名を連ねており、複数の企業が一気に3~4フロアを購入した。
同ビルは第7期再開発区に位置し、1フロア当たりの面積は450坪。39階建てで、高さ192メートルと中部で最も高い高層ビルだ。内政部の実売価格登録情報によると、4階は1坪当たり価格が53万元から、27階と28階は69万8,000元と、台中の商業オフィスビル市場で過去最高を更新した。各フロアで4.5メートルと高い天井に加え、ガラスと石材の洗練された外観、新光三越百貨台中中港店や台中大遠百(トップシティー)に隣接する立地が魅力だ。
聯聚中雍の物件を購入したある企業は、一部を賃貸用として貸し出すとされ、1坪当たり賃料は2,000元以上と、台中の賃貸不動産市場の過去最高を更新する見通しだ。
聯聚建設の江韋侖董事長は2日、来年第7期再開発区に投入する同社2番目の商業オフィスビル「聯聚中匯大廈」(販売総額125億元)の予約販売も好調と明かした。同ビル物件の主力坪数は約100坪で、1坪当たり単価は55万~70万元だ。
住宅市場も活況
聯聚建設は来年、高級住宅「聯聚瑞安大廈」(販売総額53億元)、傘下の理仁建設が手掛ける「柏舎」(42億元)などの投入も控える。
一方、国泰建設(キャセイ・リアル・エステート・デベロップメント)は2日、第7期再開発区南側の1,031坪の土地を11億9,100万元で購入した。周辺の新規住宅物件の1坪当たり単価は約60万~70万元。
住商不動産南屯店の黄権銘経理は、第7期再開発区の大通り沿いの土地取引額は年初来131億元以上に上ったと指摘。開発可能な土地が減少しており、不動産価格は長期的な上昇傾向にあると分析した。Uターン投資に伴う業務拡大や人員回帰で台中の住宅市場は活況を呈しており、高級住宅開発がさらに過熱しそうだ。
【表】
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722