ニュース 社会 作成日:2019年10月3日_記事番号:T00086150
香港でこのほど、逃亡犯条例改正反対運動をきっかけに、建物や橋、トンネルなどの壁に自由と民主主義をたたえるメッセージや歌詞を記した紙を無数に貼り付けた「レノンウォール」(中国語名・連儂牆)が出現した。台湾でも最近、香港のデモを支持する学生らが大学にレノンウォールを設置しているが、中国籍の学生や中国人観光客によって紙が剝がされるトラブルが相次いでいる。
大学の掲示板などには、香港人を応援するメッセージが数多く貼り付けられている(中央社)
レノンウォールは共産主義体制下にあった1980年代のチェコスロバキアで、ジョン・レノンの死を悼む若者たちが、街角の壁に愛と平和と自由のメッセージを書き記したのが起源とされる。
今年、香港の運動に呼応して、台湾各地の大学でも、付箋などに連帯を示すメッセージを書き込み、貼り付けたレノンウォールが学生によって設置された。
高雄市の義守大学では、ある香港籍の新入生が学生寮の自室入り口に「きょうの香港、あすの台湾」と書いた紙を貼り付け、個人的なレノンウォールを作成した。先月13日、これを見つけた中国籍の学生がメッセージを剝がし、香港籍の学生の首をつかんで罵声を浴びせるトラブルが発生した。
その後、同じく高雄市の中山大学や、台北市の東呉大学、中国文化大学、世新大学、新竹市の清華大学でも、中国籍の学生や中国人観光客によってレノンウォールのメッセージが剝がされる事例が発生した。中山大学では台湾を旅行中の子供連れ中国人夫婦がメッセージを大量に剝がし、警察に摘発された。
こうした事態に対し、蔡英文総統は自身のフェイスブック(FB)ページで、「ここは自由と文明の地であり、全体主義がまかりとおる地ではない」、「台湾の民主、法治主義を損なう行為は許さない」と強く批判した。
2日に立法院で開かれた立法院外交国防委員会で、レノンウォール損壊問題について質問を受けた国家安全局の邱国正局長は、違法行為を犯した中国人学生や観光客は、再び台湾に入境しようとする場合、審査を通ることはないとの見解を示した。
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