ニュース 社会 作成日:2019年10月7日_記事番号:T00086220
台湾人と中国人の結婚は、2003年のピーク時には3万組を超えていたが、偽装結婚防止制度の導入によって翌年に一気に減少した。その後も長く1万組以上を維持してきたが、ここ数年は減少傾向が続き、14年には1万組を、昨年は7,000組を割り込んだ。
内政部の統計によると、台湾政府が1987年に台湾人の中国への観光と親族訪問を解禁して以降、中台間の結婚は増加の一途をたどり、ピークの03年には3万4,109組に上った。
しかし同年、政府は偽装結婚などの防止を目的に、面談を義務付ける制度を導入。これにより、04年には1万1,886組へとほぼ3分の1に激減した。これ以降は、年に1万組余りの中台カップルが誕生する状況が約10年間続いたが、14年には9,944組と初めて1万組を割り込み、18年には6,811組まで落ち込んだ。
中国人配偶者の権利保護団体、中華両岸婚姻協調促進会の鍾錦明理事長は、近年の中台間の結婚減少について、中国では経済が大きく発展している一方、台湾は経済が停滞している他、政党間の対立が深刻で、将来の見通しが暗いことなどが要因と指摘した。また、東南アジア諸国などとの関係強化を目指す「新南向政策」を推進する台湾政府は近年、東南アジアからの移民の支援に力を入れており、中台関係の悪化も相まって、中国人配偶者は軽視され、差別的な待遇を受けているとの見方を示した。
なお、中台カップルは、04年には中国人女性と台湾人男性の組み合わせが98.2%と大多数を占めたが、この比率は18年に約87%まで低下した。一方、台湾人女性が中国人男性と結婚するケースは年々増加しており、最近では結婚後、中国に定住するケースも増えている。中台の経済面や政治面での力関係の変化が、中台カップルの動向にも如実に表れているようだ。
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