ニュース 社会 作成日:2019年10月15日_記事番号:T00086333
絶滅の危機にひんしている台湾固有種、タイワンヤマネコ(石虎)が苗栗県で交通事故に遭い、命を落とすケースが相次いでいる。これを受けて政府と学術界が事故を防ぐための「専用信号機」を共同で開発し、設置したところ、まずまずの効果を上げているようだ。
右が撮影されたタイワンヤマネコ(中央社)
タイワンヤマネコの生息数は500匹を下回ったとされる。苗栗県では今年1~9月に19匹が自動車にひかれるなどして死んだ。
こうした中、交通部公路総局はまず、同県卓蘭鎮を通る省道台3線で、タイワンヤマネコが車道に入らないようにするフェンスを設置した。また、地下に排水溝を利用した専用の通り道を作り、タイワンヤマネコが地下を通って向こう側に行けるようにした。
ただこの道路は人間も横断するため、全区間にフェンスを設置するわけにはいかず、フェンスの切れ目にハイテクを利用した装置を設置することとなった。
この装置は中興大学機械工程学系の蒋雅郁助理教授が率いるチームが開発したもの。昼と夜に観察されたタイワンヤマネコやハクビシンの特徴を認識システムに記憶させ、道路を高速で通過する車両とタイワンヤマネコなどを同時に感知した場合、タイワンヤマネコなどがそのまま横断しないよう、道路脇に設置した警報機から音と光が発せられるという仕組みだ。ドライバーに対しては、路上の電光掲示板でも注意を促す。
この装置は今年5月に設置され、現在までに搭載されたカメラでタイワンヤマネコやハクビシンが計17回撮影されており、いずれも交通事故の発生が回避されたもようだ。
ただ、この装置を導入するには1セットで500万~600万台湾元(約1,800万~2,100万円)の費用がかかる。大規模な設置は難しいが、今後も効果を調査し、事故防止に生かす方針だ。
タイワンヤマネコを守るため、苗栗県の画家の丘璦珍さん(左2)はタイワンヤマネコを描いた作品の無償使用を苗栗県政府に許諾した(中央社)
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