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プユマ号脱線事故から1年、台鉄が車両検査を厳格化


ニュース 運輸 作成日:2019年10月21日_記事番号:T00086433

プユマ号脱線事故から1年、台鉄が車両検査を厳格化

 18人の死者を出した台湾鉄路(台鉄)プユマ(普悠瑪)号脱線事故から21日でちょうど1年を迎えた。交通部台湾鉄路管理局(台鉄局)は、列車の出庫前、運行中に異常が確認された場合の対応、運行停止や車両交換に関する規範を厳格化した。今年はこれまでに、列車の異常が理由で運行を停止したケースが81件に上った。21日付自由時報が報じた。

/date/2019/10/21/13puyuma_2.jpgプユマ号脱線事故の追悼式には、運転士だった尤振仲氏も出席し、一生忘れられない心の痛みだと語った(17日=中央社)

 台鉄局は、車両の入庫検査に対し、動力系統や走行系統、伝達装置などの10項目について検査、修理が完了したことの証明を要求した。異常が排除できなければ車両を交換するなどの措置を義務付けた。

 運行中の異常についても、電気設備からの発煙、自動列車防護装置(ATP)の故障、軸焼けなど運行停止が必要となる10項目を設定した。今年ATPについて重点的な検査、修理を進めたため、異常発生件数は月平均48件と、昨年の51件より減少した。

/date/2019/10/21/13safe_2.jpgプユマ号脱線事故の追悼式で、ろうそくで「安全」の文字をつくり、被害者の冥福を祈った(17日=中央社)

 事故後、行政院が設置した台鉄総点検小委員会による改善要求144項目のうち、台鉄は126項目について改善計画を作成したものの、具体的な目標を設定し、達成した項目は25項目にとどまった。優先的な改善要求33項目のうち、対策が完了したのは16項目だった。

 これに対し台鉄は、来年には改善率を94%まで高めたいと強調した。