ニュース 政治 作成日:2019年10月21日_記事番号:T00086435
香港政府は18日、「逃亡犯条例」改正案を提起する契機となった台湾での殺人事件について、香港人の陳同佳容疑者(男、20)が台湾警察に出頭する意向を持っており、香港政府は陳容疑者の出頭に必要な支援を台湾側に提供すると表明した。これに対し、台湾の大陸委員会(陸委会)は20日、香港政府は殺人事件を政治的に利用しようとしていると批判。陸委会関係者は、香港政府が犯罪捜査の相互協力の枠組みに基づいて陳容疑者の身柄を引き渡さない限り、陳容疑者が出頭のために来台しても入境させないと表明した。中央社電などが伝えた。
香港の抗議活動は依然、やむ気配がない(20日=中央社)
陳容疑者は昨年2月、台湾旅行中に交際相手の香港人女性を殺害した疑いが持たれている。その後、香港に戻り、台湾での訴追を免れたが、翌月に被害者女性のキャッシュカードを不正利用したことで香港で逮捕された。現在は資金洗浄(マネーロンダリング)の罪により香港で服役中で、今週23日に出所する予定だ。
香港と台湾には容疑者の引き渡しを可能とする取り決めがなく、香港政府は今年4月、この殺人事件をきっかけとして、香港当局が身柄を拘束した容疑者について、中国本土や台湾などへの引き渡しを可能にする逃亡犯条例改正案を立法会(議会)に提起。市民の反発を招き、大規模なデモに発展した。
陸委会は、香港政府はこれまで、犯罪捜査の相互協力に関する枠組みを構築すべきとする台湾側の意向を無視してきたにもかかわらず、今回突然、陳容疑者の自主的な出頭を支援すると表明したことに政治的な意図を感じると批判。香港政府の対応は、香港には香港以外の中国の地域で犯罪を行った香港人を裁く権利がないという主張の表れであり、「一つの中国」の枠組みに基づいて台湾を中国の一部と見なし、台湾の主権をおとしめる行為は絶対に受け入れられないと強調した。
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