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タオバオ、台湾EC事業に進出


ニュース 商業・サービス 作成日:2019年10月24日_記事番号:T00086508

タオバオ、台湾EC事業に進出

 中国・阿里巴巴集団控股(アリババ・グループ・ホールディング)の電子商取引(EC)サイト大手、淘宝(タオバオ)が23日、台湾向けECプラットフォーム「淘宝台湾(タオバオ台湾)」を立ち上げた。越境ECサービスの拡充に加え、台湾業者の商品も取り扱う。ECサイト業界で配送料値下げなどの競争が激化する可能性がある。24日付経済日報が報じた。

/date/2019/10/24/00top_2.jpgアリババの董本洪首席市場官(CMO)は、台湾ネットショッピング市場の潜在力を好感しており、消費者と販売業者双方に現地化したサービスを提供していくと述べた(23日=中央社)

 タオバオ台湾の林雅雯行銷長は、数千店、2,000万品目以上の商品を取り扱っており、将来は台湾販売業者の越境販売も支援したいと述べた。タオバオ台湾では、越境商品と台湾商品の両方を取り扱う他、台湾での物流に対応、支払い方法の選択肢を増やした。台湾消費者になじみのある消費者保護法の7日間の試用期間にも対応し、返品・交換も容易になる。

 間もなく迎える中華圏の独身の日(光棍節、11月11日)セールに当たり、タオバオ台湾は約1億台湾元(約3億5,000万円)規模のプロモーションを展開する。値下げに加え、1,000万種類以上の商品でコンビニエンスストア受け取りの配送料を無料化する他、1元の支払いで最大100万元相当の商品盛り合わせが当たる抽選キャンペーンを打ち出し、消費者の獲得を狙う。

 タオバオ台湾は、企業と一般消費者間の取引(B2C)に加え、個人間取引(C2C)にも対応する。

投資規制回避、英企業ライセンス

 タオバオ台湾は、中国企業の台湾投資規制回避のため、英国登記のクラダ・ベンチャー・インベストメントがライセンスを受けて運営する。経済部投資審議委員会(投審会)は、タオバオの台湾支社が認可範囲以外の業務を行っていないか調査すると表明した。投審会は、クラダ・ベンチャーにタオバオとの関係について説明を求める方針だ。

ショッピー方式、競争再燃

 台湾EC業界では、実質的に中国資本とされるシンガポールの蝦皮購物(ショッピー)が、台湾企業にライセンスを供与する手法で進出し、配送料値下げを含む激しい価格競争が起きた。新たな大手業者の参入で価格競争が再燃しそうだ。

 資訊工業策進会(資策会)産業情報研究所(MIC)が今年上半期発表したインターネットユーザーへの調査によると、消費者が愛用するB2Cプラットフォーム上位5位(複数回答)は、▽PCホーム24h購物、45.3%▽蝦皮24h、38.7%▽momo購物網、37.1%▽Yahoo奇摩購物中心、36.9%▽博客来、15.8%──の順だった。ユーザー1人当たりの2018年のネットショッピング消費額は平均2万6,587元で、前年比微増だった。